コロナ禍の状況を踏まえ、正月三が日(とくに元日)の初詣を減らすべく、今年は多くの神社が幸先詣を勧めているそうだ。あまり聞かない言葉だが、検索をしてみたところ2002年ころにはすでに使われていたらしい。
だが世の中の多くの人々に、正月といえば神社という感覚があまりにも深く染みついていることを思えば、年内に一度は詣でたあとで、元日くらいは多少の遠慮をしながらも、少し日付をずらしつつまた出かけるといったことも、あるのではないだろうか。
12月にはいってすぐのうちから、例年より多くの企業が前倒しで参加して、福袋セールがはじまっている。一部は年明けに店頭に取りに行くという予約方式であるものの、年内に販売または配送してしまうもの、1月中旬までに配送しますといったものまで、さまざまある。だがおそらく年内に購入または到着が済んでいる人々は、年明けに(日付をずらしつつも)また買うのだろうと思う。やはり「毎年の恒例行事」といった感覚が抜けない人が多いはずだ。
おとといは、わたしが毎年の1月2日に買っている阿佐ヶ谷「鉢の木」の花びら餅が、もう売られていて驚いた。あれは多くの店が年末ぎりぎりから1月上旬くらいまで販売するもので、これまで同店で、クリスマス前に売られているのを見た記憶はない。おそらく前倒しなのだろう。だが仮にいま買って食べても、やはり新春に買う人はいるものと思われる。
明治神宮は大晦日に夕方4時で門を閉めてしまう予定だそうだが、その事前のお知らせを気にかけず(あるいは気づかず)、周辺に大勢がやってきてひしめき合うような気がしてならない。どうなることだろうか。
都知事は大晦日に、都内で慣例となっている交通機関の終夜運転(間引き運転で本数は少ない)をやめるよう、鉄道各社に依頼しているらしい。東京メトロは言われずともそのつもりがあったようだが、他社も依頼に応じた場合、明治神宮界隈の人々は、夜に集まってしまったら分散することも難しくなるだろう。
いったいどんな三が日になることだろうか。わたしは正月といっても近隣しか出歩く予定はないが、いちおう携帯電話会社が提供する、人出データに基づいた混雑マップ等を確認しながら、動くことにしよう。