もう10年くらい前だろうか。耳掃除で内部を傷つけてしまい、微量だが出血した。正確には、血は微量だったのだが、透明な液が翌日から耳を潤そうとたくさん湧き出してきた。耳の穴のすぐ近くまで出てきたものは除去したが、それ以外は耳の中で固まったようだ。
そのころから「耳に何か詰まった気がする」と思いつつも、傷が癒えたころに耳掃除をすれば、ぜんぶまとめてとれるのだろうと放置すること2ヶ月。あまりにも重苦しいので、普段は内科などで通院している総合病院の耳鼻科に寄ったところ「あっ、固まってます。取ってみますが、痛そうなら時間をかけてやわらかくしますから、まず(器具を)入れてみます」と言うか言わないかで、赤黒い固まりを数個ほど除去してもらえた。耳の中が楽になった。
以来、自分の耳の中を「見てみたい」という欲望にとらわれることがある。
ガサガサと音がする気がしても、耳掃除をするほどのものかどうかをカメラで見てから綿棒を入れれば、怪我もなくて済む。ぜひ「見るだけ」見たいのだが、そういうものが売られていない。
ネットでは「見ながら除去する」製品ばかり。つまりライトと耳かきが同じ器具で兼用になっているのだろう。
そういうのではなく「見るだけ」というのがあればほしいのだ。
何か検索方法を変えてみれば、細い場所を見るカメラというのは、あるのだろうか。