現代ビジネスの2021.12.09付けの記事で「昔は年収2000万、いまや700万 どん底に落ちたフジテレビ社員たちの肉声」というものがあった。
テレビ局や新聞社などで、羽振りのよい部署に勤めればかなりの高収入というのは耳にしたことがある。そういうことを前提にしたタイトルなのだろうが、年収700万円で「どん底」という悲壮感が漂う人たちが提供しているテレビ番組(もしくはテレビ局という存在)は、気分のよいものではない。フジテレビが雰囲気や時代というものをつかんでドラマやバラエティで繁栄していたように見えるのも今は昔、こういう世界はほんとうに水物なんだなと、つくづく考える。
テレビをよく見ていた時代でさえフジテレビ系列に芸術や報道を期待してこなかったが、もうテレビだなんだは、いったん生まれ変わったほうがいい。昭和の終わりころのように「夜の1時くらいで終了するもの、あとは砂嵐」の対応にして、密度や質について、じっくり考えてみるのも、よいのでは。