積雪があると、わかることがある。どのあたりの区域が、手早く雪かきをするか。
わが家の周辺はありがたいことに熱心な方がいて、雪が弱くなった段階で周辺の家近くまで道路を雪かきしてくれる。わが家は、道路から家に上がる階段が北にあるので自然には雪が消えにくく、新聞配達や用事があって来てくださる方のため夜間のうちに階段付近だけは歩けるようにしておくが、暗い時間に道路をやるのは怖いし寒いので昼間…と思っていると、朝までに、ある程度やってくださる方がいるのだ。
何年か前だったが、大雪の朝があった。午前いっぱいかけて家の界隈の雪かきをしていたときのこと、顔を合わせても普段は会釈しかしないようなご近所同士で、黙々と作業する時間帯が重なった。すると学校に行く男の子が大きめの声で、ひとりひとりに礼を言いながら通った。近所の女性が「偉いわね、あの子、偉いわ」と、感動していた。
いっぽう公営団地と思われる大きな集合住宅で、複数の棟が並んでいるのに、そのうちひとつは誰も手前の歩道を雪かきしない事例もある。今回は通っていないので不明だが、以前の大雪では1週間ほど「これって凍結レベルの手つかず歩道だな」と苦労しつつ歩いたものだった。
昨日は早稲田通りの歩道(みずほ銀行裏)で、路面の氷を割ろうと、たいへんな作業をされている方々がいた。おそらくは行員さんと周辺の人たちなのだろうが、大通りの北側といえば雪は自然には溶けないし、営業時間中に人を出すわけにもいかずに夕方になったのだろうが、あの時間帯では、おそらくほとんど成果がなかったのではと、心配している。
転んで怪我をした人が、70人前後搬送されたらしい。
年に数日あるかないかの災害のために対策や人手をかけられないというのが東京都や関東の市街地の考えなのだろうが、もう少しだけでも、雪に備えをしたほうがいいのではないだろうか。