2020年の2月〜5月くらいまでがとくに深刻だったように思うが、不織布マスクが購入できなかった。それなのに医療機関など一部の場所で「お越しになるときは不織布マスクでお願いします」と書いてあった事例も目にして(その後はあまりの品不足に「種類は問わずマスクを」と書き直したらしい)、手持ちの在庫が足らなくなったらどうしようかと気持ちが焦ったものだ。
そうした外出の際だけは、家にあった在庫とたまたま手に入れることができた不織布マスクをやりくりしつつ、その時期を乗り越えた。近所の買い物程度ならば、ハンカチを折りたたんで耳にかけ、代用した。
2020年の夏からしばらくのあいだは、各社がこぞって出した布製(あるいは何製と呼んだらいいのかわからない)マスクを少しずつ購入していたが、秋以降には不織布マスクが安くなってきたため、普段使いを不織布へと切り替えていった。
で、2022年の現在なのだが…。かつて夏の暑い時期を見越して購入したユニクロのエアリズム、ミズノのフェイスカバー、その他の安価ブランドのマスクが、手元に残っている。
迷った末に、それらは早朝のゴミ出し(誰とも会わない可能性があってもいちおうマスクをしていないと怖がられるらしい)と、しゃべることはほとんどないが数秒程度の宅配受け取りなどに集中して使っていくことにして、袋に詰めて玄関にすべて移動した。
ほんの数秒程度の使用ならばエタノール水溶液でもスプレーすれば使い回しができるだろうし、それでも心配なら1回使うごとに洗ったとしても、枚数はかなり余裕がある。洗ったところで半日あればマスクは乾くのだから。
ゴミ出しなどすべての用件を不織布マスクにするのは無駄が多い。捨てるわけにもいかないが、仮に少しの使用でも、使って半日経ったものをあとからまた使うのは落ちつかない。ならば、洗えばいいのかなと——。このあたりのことは、どこで心の折り合いを付けるのか(カネの問題なのか、使い捨ての是非なのか、あるいはどこまで深く感染拡大防止を考えるか)が人によって違うだろうが、いまのところわが家ではこれでやってみようかという、手探り状態だ。