Netflixにあったので、何気なくクリックしてみた。たちまちのうちに「これは安定している、鉄板の既定路線」と評価。むろん、とてつもなくおもしろいとか、わくわくするという意味ではない。きちんとパーツがあるべき場所におさまっていて、意外性もなく、自分の直感で「次はこうなる」という予想の確認のため見てみたということだ。
主演の姉妹のうち妹の設定が、学校の銃撃事件の生き残りで心に傷をかかえているというもの。周囲でばたばたと友人らが倒れていくなかで、自分は何もできなかったという無力感に満たされている。
70年代のオリジナル作品で生き残った女性がいまもレザーフェイスに復讐を誓っており、その役名で登場するので、世界は同じものが継続している。演じている女優は別だが、「へぇ、あれからもう少しで50年か」と思うと同時に、「じゃあレザーフェイスは何歳だよ」というツッコミもしたくなる。
この映画にかぎらず、最近つくづく、出演する役者の女性比率が高くなったと思う。頼もしいことだ。
メインで戦うのが姉妹、後半で登場するのが初回の生き残り女性だが、もうひとり忘れてならないのが、地元にずっと残っていて冒頭で亡くなる老婦人(演じるのはアリス・クリーグ)だ。その存在がレザーフェイスの復活をおさえており、いわば「生ける魔除け」のような立場だった。
世話になっていた魔除け女性が無念の死を遂げたため、レザーフェイスは遠慮なく活動を再開する…という物語。
血はたくさん出てくるので、苦手な方はとことん苦手だろうけれども、わたしとしては70年代のこの手の映画に多かった不潔なシーンがほとんどないのが救いだ(←血ドバよりも、不衛生な屋外トイレに蠅がいるほうがよほど耐えられない人間のコメント)。