実は本日の23時59分をもって、新型コロナの自宅療養が終了することになった。
これまで毎日変わらずにネットにも顔を出し、普通に発言していた通り、深刻な症状ではなかった。
半日ほど熱が出ただけで、ねんのためのつもりで受けた検査で「陽性」と電話をいただいたときには、まずは本人がびっくりした。最初に電話をくださったクリニックの担当者さん、翌日の保健所の担当者さんにも「声が明るくて意識がはっきりしていますね」と太鼓判を押していただいた。
保健所の方によると、年齢が高めで普段から持病の通院があるので「入院、宿泊施設が選べますが、どうしますか」とのことだった。そのほうが自宅よりも安全度が高いかと思われる……とのことだったが、自宅を希望。すると、わたしの担当は区の保健所ではなく、東京都の自宅療養者フォローアップセンターになる、という説明があった。
指先に付ける酸素を計測する機械「パルスオキシメーター」は手配してくださるとのことだった。配食希望の場合は自分でフォローアップセンターまで(電話やネット経由で)頼むのだそうだが、すでに「熱が出たのが半日くらいで、おそらくもう出ないのでは」という妙な自信もあったし、食事は買い置きがたくさんあること、そして濃厚接触者として行動が制限されるとはいえ家族がちょっとしたことをやってくれるとわかっていたため、配食は頼まず。
(ちなみに配食を頼んだ場合は、飲料水、レトルトおかゆ、レトルトカレー、ちょっとしたおやつ、インスタント味噌汁などがセットになった段ボールがどど〜んとドアの前に置き配されるらしいと、ネットで見た)
経緯を書いておく
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○ 喉がいがらっぽいことが、二日連続した。喉が痛い人に効くと書いてあった風邪薬を二日分服用。
○ 三日目、喉は痛みが取れたが、だるさと頭痛があった。普通なら鎮痛剤を1回飲めばよくなる頭痛が、改善せず。夜になって「いちおう熱でも計るか」と考えたのだが、38℃あった。だが本人に「熱い」という認識がなく、体温計がおかしいと本気で考えた。
家族にも同じ体温計で測ってもらってそちらは平熱なので、ようやく自分が発熱していることを認めた。解熱剤を飲み、頭部を冷やして横になった。熱は就寝前にもう少し高くなった。おそらく38.8℃まで上がったと思う。
その段階(三日目の夜)で、実はひさしぶりによく眠れた。
熱はあったものの、寝る前に「明日はねんのために慣れている病院に行く。新型コロナと言われても言われなくても、どうせ3月になったらのんびり遊ぼうと思っていたのだから、遊ぶ日数が減るだけだ。慣れている医師からいつもの薬を処方してもらえばそれで安心」と考えたら、落ちついたのだ。それまでの半月ほどは精神的にまいってしまうことがあり、夢見が悪かったというのに、このときはけっこうよく寝られた。
朝になり、布団の中ですぐ計った体温が38.5℃だったが、相変わらず本人に発熱の自覚がなく普通に過ごした。近所の病院に「これこれこういうわけで、うかがいます」と予約を入れてから、出かける前と到着時と、それぞれ熱がだいぶ下がっていたので、おそらく前日からその日の朝までが熱の最盛期だったのだろう。
○ 熱さえ出ていなければ、喉が痛くなって体調不良というのはよくあることだった。その症状で何度かお世話になっていて、その病院でPCR検査を受けずに風邪用の漢方薬をもらって帰ってきたことは、これまでもあったのだ。だが今回は、喉の症状がおさまりつつあっても熱が出ていたため、ひさびさに検査を受けてみることにした。
ちなみに、その翌日はスタッフの事情で電話ができないため、週末に突入した場合には検査結果を電話できるまでに数日のタイムラグが生じるかもしれない、それでもよいかと何度も確認されたが、わたしはすでに(上で書いた通り)新型コロナであろうとなかろうと家でのんびりしながら外出せずにこもる予定であったため、それでかまわないと答えた。
帰宅後にすぐ、処方された風邪薬のうち「食前」を飲んだ。それだけだったというのに、検温では平熱になった。
熱は、その夜に少し上がったのが、最後になった。
○ 翌日夜。意外なことに、あれほどスタッフの事情で連絡できないとしていた病院から電話があった。わたしの検査結果のために、夜になってから職場に出て来てくださったのだろうか。なんとも恐縮する。
おかげで翌日には保健所、その半日後には東京都のフォローアップセンターと連絡がとれ、さらに翌日にはパルスオキシメーターまでが家に到着して、安心度が高まった。自宅療養期間は症状が出てから数えるので日数に変更はないが、そこまでが順序よく進んで、とてもありがたかった。
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なお、感染経路は不明である。
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わたしは1日に1回程度、午後か夕方に1時間半ほど近所で用事をこなしつつ、散歩をする。決まった場所に長居することはないし、もちろんマスクを着用している。この数ヶ月のあいだ外出回数が通常より多めではあったが、人に会って会話をするという意味では、増えていない。付近の撮影や情報収集のような意味での散歩が増えていたのみだ。
おそらく現在の東京都は、風邪またはアレルギーなどと区別がつきにくい新型コロナ軽症者、あるいは無症状の人が、本人たちが気づかないままたくさん存在しているのではないだろうか。そんなとき、わたしのように精神的に疲れていた状態で、睡眠がとれていなかった人間は、気づかない程度で済むかどうかのぎりぎりのところで、症状が出て発覚しやすかったのではないかと(素人の考えではあるが)想像する。
iPhoneを持って外出した場合、Googleマップに自分が何月何日にどこを歩いたかが記録される設定になっているが(←そういう設定にしていれば)、陽性だったと電話があったときにその数日前まで遡ってどこを歩いたかを見たところ、通常のルート、つまり近所の商店街などを通って近所を撮影して帰宅する程度しか記録がなかった。どこで新型コロナを拾ってきたかもわからないが、それと同時に、わたしが人に感染させたとも考えにくい。
ちなみに、濃厚接触者として自分が連絡しなければならない相手は「発症前の二日間でマスクなしの会話をした、たとえば食事などをともにした相手」だそうである。オミクロン株が流行する以前ならその日数をもっと長く遡らなければいけなかったらしいが、オミクロンはどうやら、三日以内に発症することが多いようだ。
わたしの場合は濃厚接触者は家族しかいないが、その濃厚接触者が無症状の場合は、わたし(陽性の人)の発症から(発症を0日で考えた場合で翌日から)7日目までが観察期間で、それ以後は普通の生活にもどれることになっている。
喉がいがらっぽいという話をしてまもなくから、家族とは家の中でもマスクで会話をしていたし、食品にじかに触るような調理をしたのは家族のほうなので、迷惑をかけずに済んだようだ。
わたしが普段は素手でやっているパンこね作業も、体調不良時はパンを焼かなかったし、陽性とわかってからはポリ袋に材料を入れて上から揉んだり、器具を使ってこねたので、これも問題ないはずだ。
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症状の確認と体温記載はLINEでおこなう。
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このために何年ぶりだかわからないほどひさしぶりにLINEを入れてしまった。LINEは使っていないし、使いたくないとずっと考えてきたが、そんなわがままで東京都に迷惑はかけられない。
1日2回「どこそこは痛くないですか」、「咳や痰はふえていませんか」、「熱は何度ですか」に答える。よほど妙な入力をしないかぎりは、データを見ている人から電話はかかってこない。
わたしは初回の入力で間違った数値を入れてしまい、どうしようかと困っていたところ、最初のうちは症状確認などを兼ねて担当者や看護師が電話をくれることがあるため、最初の人に「体重を9kgも高くいれてしまったんです」と、直していただいた。よかった。
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自宅療養のおさらい
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○ 検査を受けた医療機関が保健所に連絡をする。
○ 区の保健所が電話をしてくる。その際「フォローアップセンターなど必要な場所に、あなたの電話番号などの情報を渡します」と確認がある。
○ LINEで症状を入力してくれと、フォローアップセンターからSMSが到着。指示に従う。
○ LINEに入力すると、それから少しして担当の人から電話。症状を(保健所、LINEで2回説明しているのだが3度目で)ダメ押し確認。熱が高い人には、この3回はかなりこたえると思うが、わたしは会話が苦ではなかった。
○ 翌日、今度はフォローアップセンターの看護師さんという方から、少しかいつまんだ「おさらい」的な状況確認の電話がある。これはさすがに、必要箇所だけだったので、時間がみじかめ。
○ 合計で何回か(それぞれ別の人から)電話をいただいたが、みなさん女性で、語り口も丁寧、ほんとうに「プロフェッショナル」という雰囲気がただよっていた。また、通話の最後にかならず「何か、質問がありますか」と尋ねてくださるので、それがほんとうにありがたい。
○ パルスオキシメーターが到着したので、1日2回データを入れる日々。
○ 本日が最終日に当たるため、午前にまた体調確認の電話があった。最後にまた「質問があれば」と聞いていただいたので、「罹患したあとで、どれくらい待ってから3回目のワクチン接種をするものなのでしょうか」と質問した。実はこんなことになるとは思わず、月末に予約をいれていたのだ。
だいたいは2週間を経過してからの3回目接種がよいはずだとのこと。予約をする際に、ねんのため医師や予約先に電話で確認をするとよいかもしれないと、丁寧に答えていただいた。
わたしの自宅療養(症状が現れた日を0日目と数えて10日目)は、こうして終了した。
お世話になったみなさま、ありがとうございました。