ロト6やロト7の当選番号を見るのが好きである。
何度か買ったこともあるが、普通の宝くじよりもさらに難易度が高く感じられ、たとえ末尾の等であっても、当たったことは一度もない。不思議なもので、数字選択型の場合は当選に定員があるわけではなく、同じ数字を選んだ人がいれば同じ等がとれるはずなのに、それでもまったく当たらない。よほど相性が悪いのだろう。
ロトは、機械が選んだ数字と自分が決めておいた数字がいくつ当たるかの宝くじである。人間はつい癖で「近い数字が複数出ることはないはず」と、ばらけた配置で数字を選ぶ傾向にあるようだ——たとえば1/2/3/16/17/18ではなく、3/9/16/22/29/34などが「当たりそう」に感じることがあるらしい。実際に、ばらけた数字が当選番号の場合は当選者が多く、ブロックのように位置が近い固まった数字が当たりであるときには、正解者が出にくくてキャリーオーバーがかなり増える。
外国育ちの方や外国人なら話は違うかもしれないが、機械が選ぶとわかっているものであってもついつい均等に近い形で数字を選ぶのは、日本の文化圏には刷りこまれた話かもしれないと想像している。不均衡やランダムを嫌う。揃っているものに安心を感じる(もしくはそう刷りこまれている)ように思うためだ。中心となるものからほんのわずかずれるとを崩すと「あの人はなかなか粋だ」と呼ばれるが、中心になるものがなくばらけた模様ができると、落ちつかなくなるのだ。
ロトの勝運に関係するのは、数の大小による連続でもなく全体から見た分布でもない「ただの数字」だと考えるようにしないと、なかなか当選は難しいのだろうと、肝に銘じている(頻繁に買っているわけではないが)。