まったく知らなかったのだが、ネットで何年も前から話題になっている、異世界の駅に迷いこむホラーっぽい話があるそうだ。それが2022年に映画化されたそうで、配信サービスで見てみた。「きさらぎ駅」というらしい。舞台は浜松の遠州鉄道だが、もちろんそういう名前の駅はない。
過去にその駅に行ってしまった体験を語る女性役の佐藤江梨子(サトエリ)が、以前より落ちついた表情になっていた。まったく関係ないが「洞口依子みたいだ」と考えながら見ていた。少し年代は違うかもしれないが、目に暗い決意を秘めているような役柄が似合う人だ。
このサトエリの役が、なかなか美味しい。テンポも構成もよく、けっこう楽しめた。
さて、その映画を見て思い出したのが、わたしが2017年5月に見た夢。隣の阿佐ヶ谷に行くだけのはずだったのに、知らない不思議な駅に到着してしまったというものだ。現在もよく覚えている。
以下、当時のメモをほぼそのまま掲載。
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高円寺駅の電車ホームに1両編成の変わった車両が来て「なんだろう、珍しい」と、わたしは乗る。ところが乗車してしまったあとで、電車が隣の阿佐ヶ谷に行かないと気づく。
「たまに間違う人いるのよね」と、運転手や乗客が言う。
わたしともうひとりの客が困って「じゃあ、なんという駅に、何分後に着くんですか」と尋ねると
「(ひらがな3文字)(カタカナ4文字)」
……という、聞いたことない名前の駅で、3分後に着くという。
3分で着くような場所にそんな変な駅があったっけと、ひとまず降りてみた。するとインドかネパールのような服を着た女性がいるのみで、標識もインドっぽい文字で書かれた、かなり小さな駅だった。
わたしが「阿佐ヶ谷、行きますか?」とその女性に尋ねると、「午前8時20分に阿佐ヶ谷に行く電車がくる、料金は100ルピー」と言われる。わたしと偶然一緒になった阿佐ヶ谷に行きたい男性は、100ルピーぴったりと、少しだけそれっぽい小銭を持っている。だがわたしの分はない。そこで頼みこんで、どうにか両替してもらえないか、わたしの分もなんとかお願いしますと…交渉していたら、駅の女性が、不思議なことを。
「まずその少し前に、健康かどうかの検査(喉の検査?)と、係員の面接があり、それに通ったら阿佐ヶ谷に行けますが、無理だった場合、次回は来年2月です」
…夢から覚めて、ほっとした。
電車で数分の駅なら、歩いて帰ることもできるはずなのに、夢の中ではその発想はなかった。いったいあれは、どこにある何線の駅だったんだろう。
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