1年に1〜2回やってくるこの大雪予報。会社勤めをしていたころは「回数が少ないとはいえ年に1〜2回は必ずあるのだから、何らかの抜本的な対策をすればいいのに」と思っていたが、どうも国や行政というのは、年に1〜2回程度なら個人の努力でなんとかしてもらったほうがコストがかからないという考えなのだろう…と気づくのに数年しかかからなかった。
一般市民の努力に丸投げしてしまっているとつくづく思うのは、たとえば「外出はできるだけ控えて」と個人に呼びかけるのではなく、企業や雇用主に業務内容そのものを見直すような話を持ちかけていないように見えることだ。普段から「これこれのレベルで積雪/大雨/災害が予想されているときは、交通機関も乱れるので、前日から従業員の勤務時間や仕事量を減らすなどの工夫をし、当事者にも事前に告知しておいて」と、キャンペーンをすればいいのにと思う。それならば雇用する側も、早めの決断がしやすくなるはずだ。もちろんこれは1社だけの努力ではなく、さまざまな業界全体に呼びかけることで効果が出てくるという話だが。
本来なら、雪があっても除雪や融雪がしやすい道路(または線路)など、物理的な努力とともにこうした呼びかけの努力があるべきだが、どうしても、物理的な努力(たとえば雪に特化した設備投資)を、していないのではないかと感じてしまう。