わたしがリアルな夢を見るのは珍しいことではないのだが、人に話したりどこかに書いたりしてしまうと記憶に残りやすくなってしまうので、夕方まで思い出さないようにしていた。そのおかげで後半部分をうまいこと忘れた。
前半は、なぜそれがおかしいことと思わずにあきらめて受けいれているのか不明だが、ときどき人々の家に何らかの小形爆発物が送られてくるというものである。今回はどうしようかと、届いたその日のうちに爆発するのはわかっているのだが、屋内に置いておかねばならない決まりがあるので被害を出さないように爆発させねばと考えている。何かと何かでそれを包む(たとえば段ボールとか、何らかの布などで順序を考えて包む工夫をする)とどの程度まで被害が出ずに済むかと、自分や、周囲の知人らと、大まじめに考えているのである——なぜそれが届くのか、屋外に出してしまえばいいのにとか、そのあたりのことは夢の中で誰も言わない。登場人物であるわたしもそれは考えなかった。
屋内で爆発させねばならないものが配られる、それも多くの家でそれを共通した認識としてとらえている社会は、けっこう異様である。
このところ、社会的な不安や、自分の健康の不安(若いころならば気にしなかったような症状がやたらと気になる)や、人から聞いたゴタゴタ話などで、気持ちがぐらついているに違いない。