ここで正式に書いたかどうかは忘れてしまったが、Facebookでも最初のうちは一部の人に限定で書いただけで済ませてしまった——。2011年から2019年まで東京に同居し、そのあと施設にはいった義母は、昨秋すでに他界した。
施設から病院に移動してからたった10日という、あっというまのことで、しかも面会は事前に申し込みで2週間以上は予約が取れないと言われていたため、けっきょく体調不良のあとの顔を見ないままに亡くなってしまった。
葬儀は火葬だけでよいと頼むと、なんと翌日(!!)にできたが、それから数ヶ月かけて、田舎への納骨、役所への手続き、銀行めぐり(口座を閉じるため)と、いろいろなことがあった。東京に来た2011年のころすでに義母には認知症があったため、通帳など身の回りのものも紛失している場合が多く、どこに口座があるのかも言えず、そのため亡くなってみるまでは何もわからなかった。「きっとこの銀行に口座がある」と家族が断片的な情報をかき集め、当たりを付けて問い合わせをした。そして大量の書類を用意し、1件ずつ銀行を回るのにわたしもつきあった。1件の銀行に出かけて書類を見せ、返してもらい、その半月後くらいに残高を調べてもらった金額を受けとる、という仕組みだ。
あの一連の作業を見ていて「自分は銀行口座などをもっと整理しておこうかな」という気持ちになった。ゆうちょは2件、ほかの銀行もかつて家の近くと職場の近くで作ったものなどがあるし、このところ店舗をほぼ持たない銀行(ネット銀行に近いもの)も使っているので、ある程度の数がある。頭がぼける前に、数を減らしておくのもよいかもしれない。
急にご家族が他界された、しかも同居していなかったので情報があまりないというとき、解約に手間取るのがネット経由の申し込みでクレジットカード番号が入れてあるような定期購入、定期購読だそうだ。ネットから「解約」を押せればよいが、ほんとうに亡くなったのか、あなたは誰かなど、時間が経つにつれて話がややこしくなるらしい。銀行口座引き落としや集金があるという場合は本人の口座はすでにない(もしくは他界している)とわかるが、クレジットカードで引き落としができなくても契約は継続の扱いになっている場合もあり、手続きをするまで金額がかさんでいく場合もあるのだとか。
いちおう、何を定期購読しているかのほか、パソコン内のどこを見れば何が書いてあるかは、ときどき話をしている。もっとも、突然に消えてしまうことがないほうがよいに決まっているが、世の中は何があるかわからないし、備えあれば憂いなしだ。