カマラ・ハリス、ドナルド・トランプ両候補のディベートは日本時間の午前だったので、テレビを見てみようかと思ったが、日本はNHKもTBSも「日本語の通訳音声のうしろにうっすら英語が聞こえる」という状態のみしか選択肢がなく、英語がなかった。聞きづらい。
ネットで英語のみが選べるかと検索していたところ、BBCのチャンネルなら日本語か英語が選べるとわかり、滅多に見ないBBCを見ることに。
トランプ氏が「ハイチの移民がみなさんの(アメリカ人の家庭の)犬猫などペットをさらって食べている」と言ったときは唖然としたが、すかさず議事進行の男性が「市に確認したところそういった情報はないそうです」と告げる。また両候補ともに話が長くなると司会の男女いずれかが当事者の名前を呼び、時間が来ていることを知らせる。何度も名前を呼ばれるころには「そろそろやめねば」というルールの認識がじゅうぶんになされているようで、どちらも話をやめる。
トランプ氏は何を聞かれても「自分は在任時にちゃんとやったが、彼女(ハリス氏)はだめである」という路線にばかり話を持っていく。本人が真横にいるのに she を連発しつつ、顔はカメラを向いている。いっぽうハリス氏は相手の言葉にいちいち表情で反応し、カメラを向かずに隣を見ているにもかかわらず、自分の表情と考えを効果的に世間に見せつけた。
ハリス候補が現在のアメリカ合衆国で副大統領の地位にあり、イスラエルに厳しい立場をとらずにいることには不満があるが、自分の頭でものを考えてしゃべる、内容に(本人なりの)筋が通っているという、現在の日本の政治家には望めないリーダー像を目の前にこうして提示されただけでも、ぜひ勝っていただきたいと強く願っている。