この20年ほどでとくに感じるが、夏の首都圏(とくに都心)の暑さは尋常ではない。エアコンを使用しなければ命にかかわるような事象も増えてきた。もしこの夏に現在のような計画停電が適用されたら、死者が出ることは間違いないように思う。
数ヶ月ではかなり準備に無理があることを承知で書くが、サマータイムだ節電の訴えだというよりも、人口分散を第一に考えるべきと思う。なぜなら結果がどの程度出るかが未知数のサマータイム、節電より、人口を減らせば使用電力が減ることは間違いがない。
あちこちの都市(もしくは田舎)に、最低でも何週間単位かで時期をずらすなどして、人を計画的に移動させなければならないと思う。戦時中の言葉を使うなら疎開だ。猛暑のピークを中心としてその前後に人口を減らすことを目的とした、輪番疎開。
学校や企業などの単位で話を進めるなら、家族がばらばらになるかもしれない。家族の単位を最優先に守るなら、家族の誰かが学校または職場を離れなければならないかもしれないし、ご近所や親戚といった存在を含む生活環境を、一時的にも捨てねばならなくなる。だが、暑さで死者が出ることを思えば、どれほどたいへんでも、やらねばならないことではないだろうか。
疎開先としては、普段は夏にあまり人がいかないような観光地に長期滞在計画を立てるというのもいいだろう。それならその地で人々を迎えるための、アルバイト雇用にも結びつきやすい。
あるいは観光地ではなくとも、疎開する人間たち同士で自分たちの生活を支えることで一時的な雇用創出、そして連帯感、互助会のような意識が生まれるかもしれない。
とにかく、政府は「夏の人口を計画的に減らす」ことを、まじめに考えるべきと思う。それも大急ぎで。