郵便受けに、電気料金の明細と一緒に「東京電力からのお詫びとお知らせ」なるものがはいっていた。
段落で説明すると、原子力発電所の件でお詫び、事態の収束に向けて取り組んでいるという報告、春に計画停電してすみませんでしたというお詫び、節電協力によって現在は需給バランスが改善しているという報告、しかしながら夏には電力が逼迫するという懸念、というわけで節電にさらなるご協力をという結び。
…ここまでは別にいいのだが、次の欄にあった「具体的な節電方法について」は、なぜかとてもムッとした。それぞれのライフスタイルに合った方法を個々人が検討して実践するべきであり、冷房と冷蔵庫と照明とパソコンやテレビといったものについてのみ、あーだこーだ書く必要があるのだろうか。
わたしは自分なりに削れるものを考えて実践しているが、この2ヶ月というもの、前年同月比で約30%マイナスとなっている。人によって要らないものは異なるのだ。それぞれの判断にまかせてほしい。
たとえばわたしはドライヤーを使うなと言われてもまったく影響がないが、パソコンを使うなと言われたら困る。炊飯はフライパンに変更したが、たまにはパンを焼きたいから電気オーブンは使う。人によって「なくてもいいもの」はぜんぜん違う。
東京電力のこのお知らせに、人を怒らせようという意図があるわけではないとわかっているし、東電もたいへんだろうとはもちろんわかっているが、独占業者であるための優位性(どうせほかを選べないという思い)が、文面や内容からにじみ出てくる感覚は、どうしても否めない。
いまは東電のみの独占状態だが、将来までずっとそうだとわたしは思っていない。きっと選べるようになるはずだ。そのときに腰を低くしても遅いということだけは、東電さんにはわかってもらいたい。