飛ぶ鳥を落とす勢いの楽天グループだが、これはちょっと、いただけない。
京都新聞 2013.10.30
楽天トラベルに旅館反発 宿泊予約で広告費負担増
個人のブログなどから楽天独自のアフィリエイト(おそらく「楽天アフィリエイト」のこと)を経由した予約は、ブログ運営者に1%が支払われるが、これまでその1%を支払ってきた楽天が、予約先となる旅館など宿泊施設にそれを負担させるという。
従来8%〜10%が楽天に支払われており、それは変更されないまま、これが適用されると1.3%の負担増になるという。
ここで肝心なことは、それならそのシステムは降りたい(楽天トラベルと契約していても楽天アフィリエイトを経由したくない)という自由がないこと。
話を整理すると、楽天トラベル経由で予約がはいっても、個人の設置した楽天アフィリエイト広告ではなく直接楽天トラベルのサイトからの予約なら、従来通りの手数料。だが楽天トラベルにたどり着くまでにアフィリエイトが発生すれば、それはこれまで楽天負担だったのだが、予約先の宿泊施設の負担になるという。
これって…。
適切なたとえかどうかわからないが、たとえば千葉ネズミーランド(仮名)くらい大きな娯楽施設内にある店舗が、施設を運営する会社から「あなたのレストランで食事した客は従来の扉ではなくとても見栄えよく整備された正面玄関の大扉からはいった人なので、その人の分の大扉の利用料は、あなたが支払って」と、ある日とつぜんに言われるようなもの。出店している店にしてみれば、客が来たのが大扉からだろうが、裏口からだろうが、どうでもいいのだ。来ていただいたら食事を提供するだけ。まさか玄関に「大扉からはいった人は、食事できません」と書いておくわけにもいかない。
楽天の言い分は、普通に考えればおかしいのだが、すごい弁護士がたくさんついていたりすると、今後の白黒がはっきりしなくなるかもしれない。