最近のネット民(!?)のみなさんの調査能力もすごいのだが、やはり思いがけないところからネタを持ってくるのは週刊誌のお家芸。
2015.08.18 infoseek → 自民・武藤議員に金銭トラブルか 未公開株めぐり週刊誌報道
たしかこの方、先日ツイッターなどを通じてど派手なご活躍で、世の話題をさらった気がする。週刊誌にしてみれば「目立ったやつの足元はとりあえず掘ってみよう」的な調査を試み、そこから何かが浮かんできたら記事にする方針なのか、あるいは情報を流し合うツテでもあるのか。主な内容は「知人に未公開株の購入を持ちかけ、出資金の返還をめぐりトラブルになっている」というものらしい。
つづいて、オリンピックのロゴがベルギーの劇場のものと似ていると話題になってからネット民の執拗な調査(!?)の手がまわっている佐野研二郎氏だが、味方する発言をした人の作品が調べられたり、あるいはデザイン業界の慣習のようなもの(お互いにコンペの審査員などで登場することがあり持ちつ持たれつなのではといった推測)も、書かれるようになった。まぁ、ネットのみなさん調査もほどほどにとだけは、申し上げたい。PinterestのIDを佐野氏が実は持っていたという事実を掘り起こしたのもネットのどなたかであり、それは素晴らしいと思ったが、そのうちに、全体が細かすぎるあら探しになってしまう危険性もある。ええ、そんなことまで疑惑の目で書くのか…というものまで、出てきてしまうはず。
わたしは個人的にサントリーのプレゼント用に用意されていたトートバッグが許せない。なぜ30種類すべてを下げないのか、サントリーはなにを考えているのかと、ちょっと思う。
それから、別件でTシャツもあったなぁ…。そっくりだったな。
(オリンピックの件、動物園の件は、とりあえず「へぇ、そうかぁ」という感想である)
解せないのは、IOCの反応だ。佐野氏側とJOCが、使用を止めてほしいと申し立てをしたベルギーのデザイナーに不快感を示すのであれば、まだわかる。だがなぜIOCまで、デザイナーと美術館を非難するようなコメントを出すのか。先方は盗用を疑って使用を止めたいという訴えを起こしたわけだから、一日でも早くこの件で正常化をなし遂げたいのであれば、せめてIOCは静観のかまえでも、よかったのではないだろうか。
傷口が、どんどん広がっていく。なぜこうなるのだろう。
さて、タイトルの「ツーホール」はふざけて書いたが、わたしの口癖のようなものだ。人を呪ったら自分も呪われるという字義的な「穴二つ」より、ちょっと軽く感じるし、おちゃらけている。
人を呪わば穴二つという言葉は、自分も滅びるから誰かを呪うのはよくないというのがおそらく元々なのだろう。どうしても我慢できないことがあり、義憤に駆られて何かを訴えるということは、あると思うが、それに対し、まったく的外れなスキャンダルを掘り出されるのは(現象そのものが事実ならば的外れではあってもまだあきらめもつくかもしれないが、でっち上げまたは言いがかりようなスキャンダルであれば)たいへん不愉快な思いをすることは間違いない。相手がなりふりかまわない反撃をしてくることも考慮の上で、一歩が踏み出せるかどうかのところに決断力がかかっている。
わたしはまだブログ等で細々と書いているだけで、何か大きな思いを、大きな矢を、どこにも放っていない。だがいつか放つとき、それは1〜2本のみの、太めの矢でありたい。わたしはその矢の着地地点も見届け、自分に返ってくるものも受け止め、それでも地面に立ちつづけられる覚悟があるような、そんなタイミングで、矢を放ちたいと思っている。