昨日くらいから、しまむら(洋品店のチェーンらしい)がタンクトップとセットで鉤十字(ハーケンクロイツ)の模様がついたアクセサリを販売していた話題で、現物の写真がネット上でよく紹介されていた。
恥ずかしい話だが、最初の数時間、わたしはまったく中心部の柄などを見ず「ださいアクセサリ、なにこれ」と、その写真のなにが話題になっているのかに、まったく気づかなかった。
だがさすがに三度目くらいに目の前に現れたときには不思議に思い、画像を紹介している人の添えた文章を見て、中心部の柄が鉤十字だと気づいた。まったく、見ていなかった。
今日になって、しまむらは販売をやめたと発表したそうだが、仕入れ品のアクセサリをタンクトップに合わせただけで、開発には携わっていないという。社内の誰かがわざわざ仕入れる決断をして、どこかで両者をセットにする作業をおこない、店舗に配送したことになるわけだ。かなり大がかりな仕事であり物流の量だが、意味もよくわからないものを商品と合わせて売る決断は、少人数でなされるのだろうか。
さらに、しまむらは国内に1300店舗以上あるのだそうだが、最低でも1300人の販売員がそれを売り場に並べたことになる。全員がわたしのように服や柄に無頓着であるとはとても思えない。それでもネットで騒がれるまでは、販売が続行されていた。
不思議だ。これはよくある「意味もわからない外国語っぽいTシャツを販売する店、それを着る一般人」と、同列で考えていいのだろうか。怖い気がするのだが。
たとえとしては乱暴かもしれないが、仮に日本人が多く利用する国際的な都市で、どこぞの宗教の教祖(教団名も書きたくない)そっくりの似顔絵を描いたTシャツが売られていたら、わたしは猛烈に腹が立つと思う。偶然の一致で済まされるのか、仮に偶然だと相手が言い張ったとしても、不愉快だと声をあげると思う。
人によっては見るべき場所がまるで違うのは事実でも、いったん人が声をあげ、自分でも重大性に気づいたのちには、開き直ったりせず、謙虚な気持ちですぐ対応するのが適切だと、わたしは考える。