かなりB級テイストで作りも雑な作品だが、キーファー・サザーランドが(絵に描いたような)ジャック・バウアー的キャラクタを演じていて、ある意味で素直な出来だと思う。
楽天ブックスでは「完全版」DVDと書かれているが、わたしが見たのとはどこか違うのだろうか。
かつて病院で、その後はきらびやかなデパートであった大きな建物がある。数年前に警備員により放火されて廃墟となったその建物に、事情で休職中の警察官ベン・カーソン(キーファー・サザーランド)が、夜警の仕事にはいる。内部にはたくさんの鏡があった。
見まわりながらときおり遭遇する不可解な現象。やがてそれは頻度を増し、彼の身にも恐怖が襲いかかる。現場で前任者のIDカードがはいった財布を拾った彼は、建物の過去や、放火以前の出来事などを調べはじめる——
最初に書いた「ジャック・バウアー的」とは、強引でわがままで情緒不安定、ときとして瞬間湯沸かし器のようにもなる人物だ。後半で謎を解く人物の存在に気づき、追いかけていくわけだが、その人に対するふるまいはもう…映画の主人公として考えると、かなりイタイ (^^; 。主人公が聖人君子である必要はないのだが、いくらなんでもまぁ…。
時間つぶしにはよいかもしれない。