トライポフォビアとは、たとえば焼いている途中のホットケーキ表面に浮かぶ泡が怖いとか、きのこのかさを下から見た模様がダメとか、蜂の巣を見ていると耐えられない、オタマジャクシの写真が見られないとか、その方面の恐怖症である。実は身近に「服のボタンは、ないほうがいい」と思っている人が実際におり、わたしも多少は理解しているつもりだ。
だが昨日、不思議な気持ちを体験してしまった。ゼブラクーヘン(シマウマ柄のケーキ)である。Googleなどの検索サイトで、zebra cake もしくは zebrakuchen と入力して、表示を画像に切り替えていただきたい。カタカナのゼブラケーキと打つと、日本人が日本人向けに「かわいさ」のはいったケーキに仕上げている場合が多く、さほど気持ち悪いものは現れないので、できれば zebrakuchen で。
その一覧が、わたしにとっては、どことなく、見ていられないような雰囲気なのである。
不思議なもので、同じ焼き菓子でも、バウムクーヘンは層が不揃いでなければ美味しそうに見えない。だがこのシマウマに関しては「シマをきっちり等間隔にするか、さもなくば縞々をつけるのをやめてほしい」と思うほど、その微妙な揺れが、許せないのである。なぜなのかはわからない。とにかく「長く見ることに耐えられない」。
マーブルケーキのように、シマが太めでごろっと適当にはいっているものは、問題ない。どうも「細くて線がたくさんはいっているのに、等間隔でもなく揺らいでいる」というのが、耐えられないらしい。
原因究明のためには、画像を何回か見たほうがいいかもしれないのだが、いまのところ、少し時間をあけておきたい。