昨日だったが、郵便受けに今月の検針を兼ねた電気料金のお知らせがはいっていた。見ていたら、いつもとどこかデザインが違う。どこを変えたのか、しばらくわからなかった。そして自分が楽しみにしている「先月から何パーセントの増加 / 減少」の欄を探して、それが見つからないことに気づいた。その表現がはいっていた場所が消え、周囲の行間を少しずつひろげたらしい。それでデザインが違って見えたのだ。
東電は、6年経つので、もう節電などを意識してほしくないということらしい。わたしはいつもあれを見て「先月より何パーセント増減、昨年同時期との比較で何パーセント増減」を気にかけていた。東電はもう、そういうのを気にされたくないのだ。
嫌な会社だと思う。
ほんとうに、嫌な会社だが、賃貸住宅なので他社などの選択肢はない。
嫌だと思っている会社に世話にならなければならない。それはいつまでだろう。
将来、賃貸ではない自宅を持つことが、もしや、あるかもしれない。そのときに縁を切るか、あるいはそのころ、万にひとつの可能性で、東電がよい会社になっているだろうか。ないだろう、おそらく。
海外への原発事業を推し進める政府も嫌いだし、誰に言いくるめられて道を誤ったものか、人々に愛された家電部門を犠牲にしてまで原発事業で身動きがとれなくなった東芝も嫌だ。
それでも、この国は好きだ。ほかの場所を知らない。ここにいる人たちしか知らない。
あの日と、あの日々と、いまと、この国にずっといて、息をして、暮らして、歩んできた。これからもそうしたい。
希望を持ちたい。希望の種を見つけたい。