内容がおもしろいから会員が増えて話題になり、結果として資金が集まりやすいのか、あるいは資金集めがうまいから宣伝も内容充実もできるのか——どちらが先かはよくわからない。だが確実に言えることは、Netflixはおもしろい。
いま定期的に見ているのはStar Trek Discovery(第二シーズンからは若き日のスポック登場)、そしてThe OA(読みは「オーエー」で、主演のブリット・マーリングが共同製作者を兼ねており、原案と脚本にも関与している作品)だが、単発でヨーロッパの映画などを、かけたままにすることがある。
噂として聞こえてくるのは、Netflixは製作者の熱意を尊重し、作品に金を出すものの、内容にさほど口を出さないようだ。だから製作者側にも人気がある。先日の米国アカデミー賞において、多くの部門で受賞した「ROMA/ローマ」は、Netflix用に作られた作品で、のちに映画公開された。話の流れそのものは地味であり、普通の手順を踏んでいたら資金調達は難しかったかもしれないと言われている作品だが、道を開いたのはNetflixだった。
米国では昨年末ころに月々の料金が値上げされたと聞くが、わたしは(ほんの少しであればとくに)日本のNetflixが値上げしても、文句は言わない。その代わりオリジナル作品率を減らさないでいただきたいとだけは、書いておくことにしよう。