木曜日の朝、そろそろ目覚めようというときに印象的な夢を見た。
もう少しくらいいいだろうと眠りにもどろうとしたとき、目の前に(昭和のご家庭によくあったような)薄いガラスの障子——やや模様がはいっていて透明ではないものが現れ、そのうしろから白っぽい手首が2〜3回ほど軽くガラスをたたいた。
不思議と、リアルではあっても恐怖を感じるほどではなかったのだが、すっきりと目覚める結果になってしまった。
そして金曜日の朝だ。こちらは幸せな夢だった。
毎年秋になるとiPhoneの指紋認証が指の乾燥で無効となってしまい、春になるとまた認識されるようになるのだが、朝方の夢では、布団の中からiPhoneに手を伸ばしたら指が触れるか触れないかで画面が立ち上がった。そしてわたしは「春が来た」と、喜んでいた。もちろんきちんと目が覚めてからは何度やってもまだ指紋は認識されない。だが夢の中では、わたしはとても幸せだった。