メロンパン屋は、過剰供給

 昨日だったか、高円寺のアルテリアベーカリー(メロンパン屋)のシャッターが降りて、定休日などの貼り紙もなく「ああ、これはもしや?」と思っていたところ、本日はすでにオレンジの庇が取り除かれてむき出しになっていた。公式サイトからも高円寺店は消えていた。

 今年の2月に開店したばかりであった。だがほぼ時期を同じくして、高円寺南口方向へずっと歩いたところにあるルック商店街にも、別のメロンパン屋が開店していた。さらには高円寺にアルテリアベーカリーが開店する数か月前に、野方駅北口の別店舗は閉店していたことを知っている地元民も多い。わたしのようにどちらにでも歩ける地域の人なら「野方では店を畳んだのに、高円寺に来るのか」と感じたはずだ。

 だいたいメロンパン屋というのは、よほどのことがないと生き残れない存在であると感じている。商品構成として考えられるのは、メロンパン数種類と、クロワッサンとアップルパイだ。これらは限られたキッチンスペースで同じような手順と温度で焼けるからこその選択なのだろうが、たいていの店は系列が違えどこのラインナップである。これでは、飽きられる。
 パン好きを自認する人たちのあいだでも、メロンパンそのものが微妙な存在だ。単調な味のものなのに1個食べれば胃にずっしりで、食事になってしまう。おやつではありえない。まして一度に数個買うなど、ひとり暮らしならほぼ考えられない。そして食パンならまだしも、毎日1個買う人は、なかなかいない。
 つまり、かなりの人通りがある場所で、その通行人の誰かがたまに買うだけでもじゅうぶんな売り上げになる可能性がないなら、メロンパン屋には厳しい状況ではないだろうか。

 中身を甘くするか食事風にするかでバリエーションがあるコッペパン屋ですら、各社が進出して苦戦しているように思う。メロンパンは、言わずもがなだろう。

 さて、あの跡地には、いったい何がはいるのやら。

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