あと5ヶ月に迫った東京オリンピック・パラリンピックだが、この数日の新型コロナウィルスの件を考えると、延期できないものなのかと、おおまじめに考えている。いや、正直なところ「とりやめ」のほうがより安全かと。
ダイヤモンド・プリンセス内で感染が広がっていて、下船がはじまった19日においても感染者は日々数十人単位で発見されているのだが、厚労省の発表からは、船内で増えつづけていると認めていないかのような気配が読みとれる。あくまで2月5日以前の感染が中心であり、船内では増殖していないことを前提としているかのような下船開始。
だが船内で検疫を担当して元の仕事にもどった医療関係者から感染が実際に広がった以上、船内で感染が増えていないと考える方が、無理がある。それは同時期にチャーター便で武漢から帰国した人々(日本国内では可能なかぎりホテルの個人部屋などで対応)の感染率と比較すれば一目瞭然だ。約760名のうち感染者13名である。 → 2020.02.19 厚生労働省発表資料 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09637.html
実際のところ、今日の東京新聞夕刊の記事では、70第夫婦が寄港後まもなくに検査して陰性ではあったが、その後は感染していないのか心配であるとのコメントを記者に寄せていた。
経路がかならずしもはっきりしていない感染者が全国で60名。
現在のところ、正直な話として「日本全体が世界から渡航要注意国として警戒されるレベル」ではないだろうか。この状態から、あと5ヶ月以内に各国が安心してアスリートと観光客を送りこめる国に生まれ変わるのは、よほどの策でもないかぎりは、無理というものかと思う。