何週間か前に思いつき、すぐに作業をするつもりでいたのだが、つい最近まで着手していなかった翻訳がある。売り物を狙うのではなく、趣味であり練習だ。いちおう原文の著作権は切れている。
著作権が作者の死後50年から70年に変更になったことで影響を受けている作品が世界的にも多いが、もしこの先にさらなる著作権期間延長が生じたとしてもまったく問題ないほど、この作品は見事に切れている。安心である。
英語を目で追って、わかったつもりになって読み進めることと、原文をまったく読まない人に自然な日本語で紹介する翻訳作業とは、まったく別のものだ。日本語にしながら「意訳しすぎか?」と考えたり、古い時代の作品なのだから文章をもう少し丁寧で格調高くしてもいいのではと工夫してみたりと、なかなか楽しい。
この作業に関して書けば、わたしは自分の好きなタイミングで読み返して訳し直す、あるいは最後までざっと最後まで訳したあとで最初へもどったりも自由であるが、これがお金をもらう作業として締め切りが定まっている翻訳ならば、調べ物だけで時間がまたたくまに過ぎていってしまうことだろう。
いつか完成したら、どこかで読めるかもしれない日本語訳(売られていた/いる作品)と比較してみるのもおもしろい。いつになるかはわからないが。