まだいまよりもさらにパン焼きが下手だった、10年以上も前のこと。愛知県で、陶器の食パン型やクグロフ型を売る店があったのだ。ほしくてほしくて、公式サイトを何度も見にいっていたのだが、値段や取り扱い方法、置き場所などで迷い、買いそびれた。
(現在でも、陶器の食パン型で検索をかけると、10年くらい前のブログがけっこう引っかかる)
有限会社キャセロールという会社が運営し、サイト名は「おふくろの味.com」だったが、サイトはいったんURLを変更し、数年ほど存続したものの、やがてなくなってしまった。会社そのものは存続している可能性があるが、それら商品を焼いていた窯が廃業され、もはや入手方法はないことまでを、今日は確認できた。
何事も出会いは一期一会だが、いつでも買えると思ってやめておくと、二度と出会えないことがある。
わたしの場合は、あの当時に買っていてもうまく食パンが焼けたかどうか、使いこなせたかどうかはわからない。ただ「どうせ買うなら食パン型とクグロフ型をどちらも、でもそれだと高い」と、本質的な問題とは異なる部分で迷い、よくばって考えているうちにタイミングを逃したというのが、なんとも間が抜けていて、わたしらしいと思う。
このところ、手前味噌ではあるが食パンも以前よりきちんと焼けるようになってきたので、こんなときこそ贅沢をして陶器の食パン型を手に入れたいと思ったが、なかなかうまくいかないものだ。