あれから27年になる。あちこちに活動拠点があった教団だが、わたしが当時よく利用していたJR高円寺駅の近くにも、そして現在では馴染みが深くなった西武線野方駅の近くにも関連する場所があった。事件の報道がなされるたびに、表向きは普通の顔をしながら、あの団体は地域社会に店や施設を持っていたのだと気づかされた。
お亡くなりになった方や、後遺症に苦しんだ方を思うと、いまも胸が苦しい。人生にとって何でもなかったはずの普通の日にあんなことが起こるなど、ご本人たちやその周囲に、想像できたはずもない。
まだ後継団体が存続していることにも注意すると同時に、あれを過去にしてはいけないと、毎年きちんと事件について報道がなされるべきだと切に願う。事件後に生まれた人たちにも、知っていただきたい。