行政からの要望によると書かれていることが多いが、このところ節電のためとしてスーパーが店内の冷蔵棚、冷凍棚の灯りを消していることがある。
広い店であればあるほど、冷蔵・冷凍の棚は熱をよけるため窓から遠い場所に設置されているため、結果として商品のケースが「かなり」暗くなる。わたしはかろうじて裸眼で通せる程度に視力があるが、人によっては商品のチェックに時間がかかるのではないだろうか。
いままでが明るすぎた、いままでが便利すぎたのかもしれない。頭ではそれはわかっている。だがもう、あの棚の暗さを見ると気分が沈みまくってしまうのだ。理屈ではなく、反射的に暗くなる。
なにやらとてつもなく不安定な世の中になってしまったとか、大災害や事件の直後であるとか、国力が失われて国民が貧乏になってきているとか、いろいろなものを連想してしまう——もっとも、いま書いたことは、ある意味で事実なのだが。
商品の急激な値上げなど、社会的に多くの人がストレスにさらされているとき、ちょっとしたことが引き金になってさらに気分が沈んでしまうのは、避けたいところではあるが、少しずつ慣れてイメージトレーニングや発想の転換をしていくしかないだろう。