夕方になって、近所の神社に出かけようと身支度をしていたときだった。大きな地震があったときには表示することになっているNERV防災(ネルフぼうさい)のアプリが鳴った。能登で地震だという。
その後も、神社を出て近所を散歩している間にも、続報や新たな地震情報がどんどんとはいってきた。ただ事ではない。
まもなく帰宅して、テレビを見てみた。かなりの惨事だ。停電で暖房も使えない地域が多いはずであり、界隈で緊急停車した列車内にいる人たちは車内で待機しているという。現地の人が提供した屋内の動画が画面に何度も現れ、そしてあの(東日本大震災のテレビ番組で何度も目にした)地震を知らせる警告音が、何度も何度も、くり返し鳴る。
ニュースを見ているうちに2011年3月以降のことがまざまざと記憶によみがえり、恐怖に近い心の乱れがおさえきれなくなった。あの警告音はほんとうに怖い。
現在たいへんな不安や寒さの中にいらっしゃる現地の人々には申し訳ないことだが、こうしたテレビを長時間見つづけることができず、そのあとはネットからニュースを(文字として)頭に入れた。
田舎の親に新年の挨拶で電話をした際に聞いたが、東京で外を歩いていたわたしたちには感じられなかったものの、北関東で屋内に座っていた母には揺れがわかったという。最近はガラケーでも地震速報のスマホが鳴るのだそうで、それが鳴ると揺れていたという話だった。
石川県および日本海側の住民のみなさんは、新年早々から、とても不安なことだろう。少しでも早く事態が落ちつくことを祈っている。