日本人の多くが慣れ親しんでいる、薄皮で中味が甘いあのミカン。読みは「うんしゅう」であり、「おんしゅう」では変換されない。
昭和の時代には、家庭の単位は4〜5人と考えるのが主流だったためか、秋になるとスーパーには大きめの段ボール箱に詰められて売られていたものだ。誰かが買ってくるとすぐ新聞紙などを広げて中味をいったん出し、底辺にあったものが潰れたり腐ったりしていないかを点検してから、丈夫そうなものを下にいれて弱ってきているものを先に食べた。よく考えたら食事の合間のおやつがわりにパクパク食べていたのだから、数キロ入りの箱で買っても数週間でなくなったのだろう。秋冬には合計で数箱買ったものだった。
実はわたしは酸味が苦手である。温州みかんのようなものは食べられるが、皮が固くて厚い柑橘は、こわごわと手にする。酸っぱいともうアウトである。だが盆のお供えセットなどとして売られているものは大部分がそういった柑橘、残りがリンゴであることが多い。おそらく日持ちして見栄えがよいからだろう。お供えのために買ってきて、そのあとがたいへんだ。半泣きしながら食べたりギブアップすることもある。
秋冬の短い時期だけ発売されている「野菜生活」の「温州みかん&デコポンミックス」という商品が美味すぎて、見かけると買ってくる。気づくと季節が終わって終売になってしまうので、いまのうちにもう少し買っておきたいところだ。
比較するとやや甘みやコクのようなものは少なめだが、ライフネットスーパーで売られている「スターセレクト」の果実野菜ミックスというのも飲みやすい。