またしても都心へ。都心での銀行の用事も、おそらく今後はしばらくない。
今回も、地方銀行の東京支店に用があって出かけた。以前は日本橋界隈といえばどこもかしこも立派な銀行が連なっていたものだが、最近はビルのフロアを銀行でシェアしている事例もあるらしい。今日出かけた場所がまさにそれ。フロアの中央にどの銀行に用事があるかを選ぶディスプレイが出ていて、呼ばれた銀行が空室になっている小部屋(ブース)に客を呼ぶシステム。どの部屋がどの銀行と決まっているわけではないらしく、呼び出し番号の種類でどこ銀行なのかが決まるようだ。
だいぶ前に、移転前のその銀行に出かけたときは、路面に面したビルの1階にオフィスがあった。待合のソファでしばらく雑誌を読みながら順番を待ったものだ。今回は事前に電話で用件を告げて予約した家族がその(ブースのように見える)個室に呼ばれるあいだ、手前の椅子に座ってずっと待っていた。椅子は少なかったし、ほとんどの用件で予約推奨の方針らしいので、突然に客が増えることもなかった。ずっと待っていたが、実に長かった。
家族に聞いたところによると、その内部にいると周囲のブースの用件はほとんど聞こえてこないらしいが、どのブースもドアが開いているため、手前の椅子に座っていたわたしには、全員の用件が詳細に聞こえてきてしまった。たとえば高齢のご家族が健康を損ねて代わりに金を動かさなければならない、という人が「なぜATMで(大きめ金額が)振り込めないのか、下ろせないのか」と尋ねていたが、説明によれば、ご本人が高齢のために「本人が窓口に来て事情を説明しないかぎりは、事前に設定された(低めの)金額しかATMで動かせないようになっている」とのこと。だが本人が窓口に来られる状況でないのは会話の内容からあきらかだった。あのあとどうなったのだろう。わたしは銀行を出てしまった。
ほかにもいくつか、ためになる(?)話があったが、それより何より、同じ地方に本店がある東京支店たちがフロアをシェアする方式が、目から鱗だった。しかも昼休みもきちんと取るらしい。日本ではあまりなかった習慣だが、これもコロナ禍の影響だろう。銀行のホームページを見ても、東京支店では昼休みを、と書かれていたようだ。
思いのほか時間がかかって、外に出たときは空腹。だが3時ころになっていて、どこに行って何を食べたらいいのかわからない。移転してから一度も出かけていない「たいめいけん」をようやく探し当てたが月曜定休だった。とぼとぼと大通りを歩いていると高島屋があったので、たしか地階に食べるものがあった気がして、そこでカツ重を食べた。ガッツリ系で、いつもなら胃が驚く量だったかもしれないが、空腹だったためにペロリ。
その後は東京駅から、高円寺駅まで中央線快速で帰ってきて、帰宅。1万歩以上を歩いた。