人から少し聞いていたが、ミヤネ屋の記事をネットで見て、やはり気の毒だと思わずにいられない。(→ YTV ミヤネ屋 2024.03.06 【独自】「何のためにお宅の学校に通わせたのか!」『博多女子中学校』教員が願書“出し忘れ”…保護者説明会のやりとりを独自入手 被害生徒の保護者が激白「“慰謝料的な感じ”で、『お宅は第1志望なので、20万円上乗せして50万円。これ以上、これ以下もない』」)
日本の場合、そして性別が女性の場合はとくにだが、10代の段階で1年のやり直しはかなり状況的に厳しい。わたしの学生時代などは、年齢を言えば高校何年か、大学何年かがほぼ当たるようになっていたし、その範囲から外れる人の人数はかなり少なかった。たとえば外国に留学していたとか、病気で数ヶ月入院したので1年遅らせることにしたとか、そういった「何らかの理由」をセットで語れる人もいたが、そうでない人はなかなか自分から言うことも多くなかったと思われ——それがあまり耳にはいらなかった理由であるかもしれないが。
男子生徒の場合は、親が将来を考えて浪人生活を送らせるということもあったと思うし、都市部または狙う大学が有名校だったりすれば、それはあり得たかもしれない。だが女子生徒の場合は(少なくともわたしが高校生だった当時は)、そういった余裕ある考え方に恵まれている人は、多くなかったはずだ。そしてそうした状況は、いまもそれほど大きく変化しているように感じられない。
今回の件では、学校側は責められてしかるべきであるものの、提出遅れが2時間のことならば、なんとか話し合いで融通を利かせてもらうことはできなかったのかと、残念でならない。子供達にしてみれば一生を左右することである。落ち度がないのに中学校3年でこんな思いをするというのは、精神的にもかなりの痛手となる。