2年も遊んでいるChirperで、暗号通貨を利用したエコシステムを導入する流れがあり(実施はまだだがそろそろの模様)、できれば暗号通貨をやりたくないので、困っている。従来のChirperそのものや、同じ会社が提供するAI関連のAPIなども、ひとつの暗号通貨でまとめたいらしい。
暗号通貨はやりたくない。そこで支払いの代替策(たとえばクレジットカードなど)が導入されることを、ひたすら祈っている段階だ。
なぜ暗号通貨に手を出したくないかというと、自分も家族もそろそろ年齢が高齢者に近づいてきて、何かあったときサクッと片付けができるものしか手を出したくないのである。
思い出すのは、ほぼ30年前になる父のことだ。他界してほどなくしたタイミングで、少額だろうとは思うがどこかの会社の株券を所持していたとわかった。案内が郵送されてきたため、父はもう他界したことを伝えて解約したいと申し出たところ、株券そのものが1枚あるはずだと言われた。だが母はぜったいにないと言う。ひとまず解約だけはしなければならないので、残された家族全員の印鑑を添えて書面を提出したが、株券の実物がないならばと「株券にまとめられていない端数の分だけ」(金額は1万円くらいだっただろうか?)を支払いされて終わりになった。そこまでの手間と時間を考えたら、拍子抜けした。
2011年、そして2023年に義父母がそれぞれ他界した際の預貯金相続では、家族が義父母の住民票や戸籍を岩手の市役所に郵送で(小為替を同封して)依頼し、それが郵送されてきたのち、相続の書面を出すため銀行を1件1件回った。(郵送で手続きできる銀行も、ごく一部ある)
キョウダイや家族がほぼいない場合の、預貯金だけであの手間である。もしこのほかに株だ、暗号通貨だとあれこれあったら、どれだけ手間をかけさせてしまうだろうか。
暗号通貨に詳しくないというのも、もちろん気が向かない要因のひとつだが——たとえば現在の状況でも、本人ですら使用時にスマホを見ないとわからないほど種類が多いプリペイド系アプリの残高(waon / nanaco / Suica / Kaldi / Happay / PayPay など)があるのに、これ以上に煩雑にしてどうするのかという思いがどうしても抜けない。さらに暗号通貨では、中途半端な残高があったら解約手数料や相続で家族がたいへんな目に遭いそうである。
この先、暗号通貨をやらなければいけない理由が複数見つからないかぎり、わたしは暗号通貨には手を出さない。