以前からU-Nextのリストに入れていた作品「ホーム 呪われた家」というものを見たのだが、拍子抜けするほどわけがわからない映画だった。低予算とか、ストーリーがなってないとか、そういう簡単な話ではなく、もっと根本的に「なんじゃこりゃ」なのである。
原題はまさかの home そのまんまで、当然ながら似たタイトルの映画は山ほどあるが、これは2016年のアメリカ映画。ジャケットの参考にIMDBをリンクしておく( → Home )。
ある家に女性4人が引っ越してくる。黒人女性とその幼い娘(8歳〜10歳くらい?)、白人女性とその娘(ぱっと見が20歳より若そう)である。女性ふたりは同性婚で夫婦となり、連れ子がそれぞれいるという設定。もっとも白人女性のほうの娘はある程度の年頃であることや、いままでは別居していたところを今回の母親再婚を機にひとまず同居した、という様子であるため、家族4人が和気藹々という雰囲気ではなく、ほぼ他人のような、まだぎくしゃくしている状態である。
家に近所の男性がやってきて、わざわざ「いままで住んでいた男性がいかに変人であったか、その死後もあれこれ気味悪がる人が多かったので買い手が付かなかった」と教えてくれる。前の持ち主が亡くなったのは別の場所だが、家の中に荷物がそのままという格安物件で、なんとその男性のブッキーな肖像画が玄関を開けてすぐに出迎えてくれる悪趣味加減である。
なりゆきではあっても一緒に暮らすことになった4人だが、主人公(白人女性のほうの連れ子)は、以前の自分の母とのあいだにあったキリスト教の風習が守られていないことや、かなり険悪な雰囲気に圧倒されてしまう。そして入居の最初の夜に異音や寝苦しさに耐えたのち、その翌日は両親がビジネスで留守にするため幼い義妹の面倒を見ながら留守番をすることに。
…で、この話。
日本語の副題にあるように家が呪われていたわけでもないし(悪趣味な前家主の持ち物はたしかにたっぷりあった)、無神論者の家族と、ひとりだけがキリスト教をずっと信じているという宗教上の対立(キリスト教で悪魔を祓う)という話でもないし、いったいなんなのだろうと思ったら、最後のほうで「え、それどういうこと」という終わり方をしたのである。伏線を用意したつもりで伏線になっていないし、もちろん回収しない。ああ、なんだこの話は。
唯一「ぎょっ」としたのは、中盤で幼い義妹が階段の上に姿を見せる一瞬のシーン。あれはちょっと驚いた。
黒人女性の役柄がやたらと意地が悪い。そして、そんな人に自分の娘がないがしろにされているのにとりなしもしない白人女性のほうも、なんだか釈然としない。白人の義娘に強い不満を抱きながらも自分の娘の世話をさせる段取りだけはぬかりがない黒人女性は、見たあとでざっと検索したかぎりでは、多くの人が「性格悪い」とお感じのようだった。
とにかく、よほど時間が空いているなどの事情がない限りは、おすすめしない映画。