レンタルDVDにて、「ある日どこかで」を鑑賞。
不思議なラブストーリーらしいということだけ頭に入れて、予備知識もなく見はじめたのだが、ラストの展開に胸が詰まってしまった。
以前から大好きだった女優、ジェーン・シーモアだが、80年当時のこの映画における美しさはもう、言葉に表しようがない。主人公のクリストファー・リーヴが、ホテルの歴史展示室で初めてその写真を目にするシーンでは、彼女を見慣れていたはずのわたしでさえ一緒になって見とれた。
物語の舞台は、まず1972年。主人公の初めての脚本による芝居が上演された記念に、仲間たちが集っていた。老婦人はそっと彼に近づき、Come back to me(帰ってきて)とささやいて、手に何かを握らせて去っていった。美しい懐中時計だった。
8年後、有名脚本家となった彼は仕事の筆が進まず、旅を思いたつ。途中で仲間たちから評判を聞いているホテル「グランドホテル」を見つけ、投宿することに。時間つぶしにはいった展示室で、彼は美しい女性の写真を見つける。
親子二代にわたりホテルに勤める老人、アーサーによると、それは1912年にホテル併設の劇場で芝居をした女優のものだとのこと。1泊だった予定を延長し、彼は図書館などで女優について調べはじめる……。
60年待った男を見つけた晩、亡くなった女性。その8年後、男性は彼女のもとに向かう。
未見の方で、ラブストーリーがお好きならば、なかなか味わいがある作品ではないかとお薦めしておく。