原作が文庫で山積みになっていたときに買って読んだ。おもしろかったのは冒頭から中盤までで、後半からラストにかけてはまぁ、「なんじゃこりゃ?」とびっくりさせられたのだが…。軽さというか、ちぐはぐな雰囲気にぽか〜んと…。だが、さすがに映画だと大勢のスタッフが叡智を結集させるものなのか、雰囲気を残しつつもきちんと仕上がっていた。
幼い娘を失ってしばらくしてから、その真相にたどりついた母(教師)が、加害者である生徒を含む教室で衝撃の言葉を発するところから、物語がはじまる。
期待していなかった分だけ松たか子(冒頭の担任教師)の壊れっぷりがなかなかグッドで、逆に木村佳乃(加害者生徒のひとりである少年の母)は、とことんすごいのではと期待したら、予想の範囲におさまった。監督さん、木村佳乃ならきっと、もっとできるって(笑)。。。
でもこれ、ストーリーがちょっと整理されすぎだと思う。人間も社会ももっと複雑で、こんなふうに物事(登場人物の心理など)がすっぽりと説明の範囲内におさまるようなことはないはず。