最近レンタルDVDで見た作品。百恵友和コンビとともに成長してきた年代としては、この友和の「かっこよさがかけらもない、ただのおっさんぶり」には、目を見はるものがある。
どこからどうみても立派な中年男性であるが、存在感は普通ではない。でっぷりしていて、うしろがセガール風のロングなので「むさい上に迫力あるおっさん」である。これだけいろいろ見た目について書いているが、彼が都内を徒歩で移動する相手として選んだ青年が細身のオダギリジョーなのだから、とにかく見た目が目立つ、目立つ。。。
雰囲気だけでも知りたい方、公式サイトのトップページの画像をどうぞ。
http://tokyosanpo.jp/
借金の取り立て人である福原(友和)と、80万以上の借金があるオダギリジョー。取り立てで脅されたその数日後に再会したとき、福原は仕事を辞めていて、霞ヶ関までの徒歩移動をするつもりだと彼に告げる。つきあってくれたら100万円をやるという奇妙な提案。そしてまったく互いを知らなかったふたりの男による、郷愁に満ちた長い散歩がはじまる。
小粒だが味わいのある作品。
団欒と無縁だった少年時代をオダギリジョーが語れば、滞在中にわけあって家族を装うことになった小泉今日子の家から、みんなで浅草花やしきに出かけてジェットコースターに乗る。最後の日の前にはカレーを食うと友和が言えば、その瞬間をむかえたくたくない心境となったオダギリジョーが、チャツネのチューブを手に公園のベンチでひとり考えこむ。チューブに大きく「チャツネ」と書いてあるのが、妙におかしい。
テレビドラマ「時効警察」のコネタギャグがかなりはいっているので、同作品をご覧になった方には、とくにお薦めかと思う。
参考リンク:
○ 転々 プレミアム・エディション [DVD]