昔の人は、おせちを何日くらい食べていたのか

 おせちは、作るのは楽しいが、三が日までに、すでにヘトヘトになる。まだ残っているぞと、いいたくなる。ほぼ毎年のことだが三日目の昼食はおせちラーメンだ。ラーメンのトッピングとしておせち(エビやチャーシュー、かまぼこなど)を使う。

 だが、食べる苦労はあっても作るのが楽しいので、やめられない。

 七草がゆという言葉があるが、昔の人は七日目に胃を休めるほど、六日もおせちを食べていたのだろうか。昔は冷蔵庫もなかったので濃いめの味付けで保存していたに違いない。飽きたことだろう。

 去年まで、わが家の苦痛は「松前漬け」だった。かなりの日数これが残った。そこで今年は、ミニおせちセットのようなもので松前漬けがはいっているものを買ってみた。市販品は味が濃いが、少量だけ食べる分には、自分たちの作ったものを半月食べるよりはよい。

 今年は、もう少しで食べ終える。あとは煮染め、栗きんとん、黒豆だ。がんばる。

「ながら」が性に合っている

 いつも年末の流れとしては、掃除はたいしてせずに料理だ。クリスマスにローストチキンとケーキ、年末の数日間でおせち、年明け数日でピティヴィエ(ガレットデロワのフェーヴ抜き)。そしてなぜか今年は、成功度というのか、満足度が高いものができあがりつつある。

 ローストチキンはおそらく、買った鶏がよかったのだろう。そしてつけ置き時の材料も、初心に返ってできるだけよいものを使った。
 ロールケーキは昔やっていた配合にもどして(いつも津田陽子氏の「くるくるロールケーキ」だが、今回は分量をかつて慣れていたものにもどした)、そしてしつこいほど泡立てに念を入れ、そこまで混ぜなくてもいいのではというほどに混ぜた。

 そして今日、黒豆を煮ようと思ったのだが、あれが毎年つらい。吹きこぼれないように鍋の近くで番をしていると、寒いし飽きるし、つい「もういいじゃん」と、火を止めたくなるのだ。そんな気分で作るものだから、どこかしら、いまひとつの豆に仕上がる。

 だが今日は「どうせ長くここに座っているなら、バウムクーヘンでも作るか」と、煮豆をしながら菓子材料の準備、そして合間に調理器具を洗ったり、また材料を混ぜたりと、かなりゆったりと時間をかけた。バウムクーヘンといっても、ロールケーキと同じ型でどっしりとした生地を焼くので、要領は先日のロールケーキと同じだ。もっともあちらはしっとりなめらかなスフレ生地、バウムクーヘンはどっしりとした重い生地なので混ぜる手順と焼き時間が違う。
 配合はできるだけ忠実に、だが焼き時間は手探りで——本は18cm丸型で焼きながら重ねていくものだったが、わたしは一度に焼いてから重ねるつもりだったので焼き時間が違うのだ。

 焼き上がりまでは、なんとかうまくいった印象だったが、粗熱を取って紙をはずすときに、少しだけ焼きが甘かったと気づいた。おそらく焼成をあと1分追加か、あるいは温度をもう少し高くしておけばよかったかと。

 そんなこんなを「ながら」で作業しているうち、黒豆はいつになく美味に、ふっくらと仕上がった。

 これからも適度に「ながら」で作業していきたいと思う。

参考本:
 
毎年焼いているローストチキンは、こちらの本で。

ロールケーキは、こちら。

 

バウムクーヘンの配合(このブログ内の雑誌紹介)
スイーツ王国 (絶版で入手困難)
 

毎年愛用している、おせち本は、こちら。

日本橋の「たいめいけん」、再開発で一時閉店

 日本橋に出かけたときはこれ、と思っているのが、たいめいけん。なんと再開発の事情で今年の10月19日でいったん閉店し、来春に仮店舗を開始するという → 詳しくは公式サイトのトップページへ。

 あの周辺は何年もずっと工事をしていて、最近ようやく高島屋界隈が落ちついたと思ったら、今度はたいめいけんか。

 デパ地下などに出ているイートインスペースは、そのまま営業するのだろうか。

 何やらさみしい。かつては年に数回は出かけていたが、最近は年に1回も行かなかったかもしれない。もう少し早く知っていたら、出かけておきたかった。さすがにいまからでは、混雑しているだろうな。

井村屋のあずきバーで赤飯を作る話を読んで

 こんな記事が目にはいった。 → 2020.08.10 まいどなニュース炊飯器に棒アイスを入れる背徳感「こんなの初めて」 井村屋の「あずきバー赤飯」食べてみた

 白米(または餅米を混ぜても可)を炊飯器にセットして、井村屋のあずきバーを入れて炊くと、赤飯になるという。

 奇抜なアイディアだが、なんだか甘そうだなとまで考えたとき、そういえば義父母が岩手にいたころ、豆が金時豆のように大きくて、全体が甘い赤飯を出してもらったと思い出した。旅館からお土産に持ち帰った仕出しの赤飯もそうだったように思うので、家庭の味というよりは地域の味なのかもしれない。
 また、豆はあきらかに大きくて金時豆なのだが、呼ばれている名称は「ささげ」だったように思う。関東やほかの地域ではササゲといえばあずきと見分けがつかないような小粒の豆である。以前に岩手の人からささげのお赤飯を教えてもらったという人の写真を拝見したら、やはり大粒だった。全体が甘いかどうかまでは、写真なのでわからなかった。

 わたしは赤飯が好物で、先日は食べきれないほど蒸かして、赤飯おにぎりにして冷凍した。固めに炊いて市販のごま塩ふりかけをかけて食べるのが好きである。

「おなめ」

 以前に食べ物ブログのほうに配合を書いておいたのだが( → おなめ(作り方の配合))、田舎の親が何度も何度も「おなめが食べたい」と言っていたので、自分は「たぶんこんなものだろう」と、ネットにあった配合を自分なりに工夫して軽く発酵させ、親に渡しておいた。

 あれから何度送ったかわからないが、到着すると(まだ発酵していないのに)ひとくちなめて、寝かせながらなめ、自分の好きな副材料を入れて寝かせては、食べ頃になるとまたなめて…あっというまに終わってしまうのだという。

 そんな母が電話をよこた。家に定期的に通ってきてくれる看護師さんがおなめが好きだというので、わたしが送っている話をしたところ、自分も作りたいと言ったとのこと。そこで母はだいたいのところを説明したそうだが、看護師さんはどこをどう間違えたのか、やたらとしょっぱいおなめができてしまったらしい。そのため、母は確認のために電話をよこしたのだ。
 わたしは母に具体的な配合を話したことはなかっのたのだが、それでも、勘でそこそこ近い話を伝えたらしい。おそらくは、メモをして帰った看護師さんが何かを間違えてしまったのだろう。

 なりゆき上、また作って送ることになった。前回はたしか大量に送ったので2ヶ月くらいそれを食べると言っていた気がするが、3週間で食べきったという。次は看護師さんにも分けるのだろうから、もっと送らなければならない。ねんのために麦麹も多めに発注しておいた。

 あと何回、何年、自分の作ったものを親が食べられるかわからないので、いまのうちにせっせと送ってみようと思う。

 それにしても不思議なのは、わたしは自分で一度もその「おなめ」完成品を食べていないのだ。自分が食べていないものを人が喜ぶというのは、ちょっと気分が複雑である。ほんとうにうまいのだろうか…(?)。

楽天マガジンに「料理通信」がはいっていた

 これまでいくつかの読み放題サービスを利用してきたが、雑誌の「料理通信」はそういったサービスに含まれていないことが大半で、わたしの頭の中では高級紙扱いだった。紙で1000円強のところを、電子書籍で750円前後といった設定の販売がほとんどと思われる。

 ところが、まさかの楽天マガジン(月額380円+税)で、料理通信を発見してしまった。これ1冊を読むだけで元がとれてしまう。

 楽天の系列だけあってdancyu、散歩の達人、エル・グルメなど、とっつきやすそうな雑誌があることも特徴かと思う。
 31日間無料だが、そのあとを年払いで契約することにした。年に4000円弱(税込み)で料理通信やdancyuが読めるなら、ほんとうにありがたい。

いつも最後まで残るおせちの種類は

 毎年のことなのだが、必ず最後まで残るものが「松前漬け」だ。数の子と一緒につけておくもので、数の子が高いこともあるし無駄にしてよいはずがないのだが、なぜか毎年「ああ、できたできた」と元日に少し食べて寝かしてしまう。今年は作る量を減らしたが、それでも元日以来ほとんど食べていない。

 ほかのものは順調に減っている。今年はなぜか紅白なますがまだ残っているが、さすがに味が落ちてきた(水っぽくなってきた)ので、そろそろ食べきらねば。例年以上によくできた栗きんとんは、まだ残っているものの、これは砂糖の比率が高いので日持ちするはず。それでも、できるだけ早く食べるとしよう。

 今年は思いのほか伊達巻きが絶品だった。これは直後に食べきってしまった。

 

ウナギ蒲焼き用の「タレ」のみをかけたライス

 ツイッターで話題になっているようだが、大学生協などで、ライスにウナギ蒲焼き用のタレをまぶした商品が弁当売り場に売られているらしい。ウナギがない分だけ、値段は控えめ。おかずも一緒に買わないと寂しいのでけっきょくは安上がりにならないかもしれないが、それにしてもアイディアが素晴らしい。

 土用の丑の日にウナギ販売が集中することが、以前から問題だと思っている。スーパー等ではその日のために仕入れや調理販売(蒲焼きにして店頭で販売)がおこなわれるため、販売予測を間違えたら廃棄が出る。ただでさえ絶滅まっしぐらのウナギであるのだから、この期におよんで廃棄が出るシステムを業界が放置することがあるなら、社会悪と言ってよいレベルではないだろうか。

 ウナギをコンビニの弁当レベルまで大衆化させたのは誰なのだろう。たまに店に食べに行く程度の贅沢品であれば、専門店の品格と矜持も保たれ、一般人が争ってがっつくようなこともなかった。その方には、責任をとってぜひとも「別の何か」を流行らせてもらいたい。1種類だけ流行らせると恵方巻きのように廃棄だらけになるので、同時に数種類を考案してほしい。

 日本人はタレとライスの組み合わせがことのほか好きである。ならば値段があまり高くなくて大量生産の可能なきのこ類(マイタケやらエリンギやら)を申し訳程度に天ぷらとして添えて、多めのライスに天丼用タレをかけて出すとか。あるいはもう、さまざまな「たれご飯」を俵型のおむすび詰め合わせにしてパックで売ってくれてもよいかもしれない。

 とにかく、土用の丑の日にウナギ以外のものを食べる人が、もっと増えるべきと考えている。

ブルターニュ地方でクレープを食べた女性たちの話

 今日の夕方くらいにネットで読んだのだが、フランスのブルターニュ地方でクレープ料理(正確にはガレット)を食べた女性ふたりが、支払いをしたのちにすぐもどってきて「食べたうち1枚は、甘さが足りなかった」と激しく文句を言い、警察が呼ばれたという。

「ガラスを割ってやる〜っ」とまで、物騒なことを言ったらしいが、警察が到着するまでのあいだに、退散していた模様。

 2017.08.03 BBC News Brittany crepe catastrophe leads to police callout

 記事の元になった地元警察のFacebook記事(フランス語)。

 この文中に添付されている短い動画は何かの映画の一部で「甘いクレープが食べたいんだ」と言う男性客に「店が違うわよ(←うちは甘くないガレット料理の店という意味)」と伝えると、客が抵抗したので、つまみ出されるというもの。

 BBCの英語の記事はクレープになっているが、フランスではそば粉でできた食事用のクレープはガレットと呼ばれ、小麦粉でできたクレープは料理としてもデザートとしても提供される。料理屋で食べる分には、たいていの場合はそば粉のガレットがメインで、付け合わせはガレットまたはクレープで、デザートがクレープ、ということが多いのではないだろうかと思う。

 BBCの記事では触れなくてもいい(誰でも知っている)と思ったのか、あまりその点については書かれていないし、英語でもフランス語でも、その女性客らが外国の観光客だったのかどうか(風習を知らなかったのかどうか)については、書かれていない。

五目ご飯、かやくご飯が、同じもの(?)

 かやくご飯を英語でどう説明しようかと悩んでいた。わたしは聞かれてもいないうちから脳内でシミュレーションして英語を考える癖があるのだ。真っ先に浮かんだのは「何か味がついてるご飯」ということで、flavorがついているといえばいいのかと。だがねんのためにGoogleで「かやくご飯 英語」と入力してみた。

 そして、のけぞった。。。Googleは「○○ 英語」と検索すると、勝手に○○を自分なりに英語にしたものを検索結果と一緒に表示してくれるのだが、そこに出た文字が gunpowder rice (火薬ご飯)。いや、違う、関係ない、火薬は関係ないぞ(笑)。

 そこで、気を取り直し、そもそもわたしが考えていた定義「具は1〜2種類で、さっぱりシンプルな炊きこみご飯のことを、世の中では“かやくご飯”という」が正しいという確信を得ようと、検索をしたのだが——

 なんと、サイトによっては多少の違いがあるものの、おおむね「五目ご飯=かやくご飯」であり、「かやくご飯と呼ぶのは関西が多い」とのこと。待て待て待て、かやくご飯に5種類の具がはいっているのか? それは違うだろう。わたしの印象では、1〜2種類だったぞ。それでは普通に炊きこみご飯ではないか。

 だがわたしがときどき閲覧している「白ごはん.com」のサイトでも、大量の具がはいったものを「五目ごはん(かやくご飯)」という名称で掲載。

 こ、これは…激しくショックを受けた。

 そもそも「かやく」は現在の「薬味」と同じ意味合いから派生した言葉だという。白のごはんに、ちょっと特徴づけた工夫を…というのが、はじまりだったのではないだろうかと想像するが、それにしても、ショックである。

 いままで知らなかったのだから、今後も無難に「炊きこみご飯」という単語を使って、生きていこうかと思う。