そろそろ高円寺の阿波踊り

 わたしが最初に高円寺に住んだ時期(数十年前)は、当日の踊りのさなかであっても「ちょっと歩きづらい」程度で、駅から普通に徒歩で帰宅できた高円寺の阿波踊り。それから年を追うごとに徒歩でも進めない区間(阿波踊りの連が専用に使う場所)が増えて、遠回りで帰宅するのがおっくうで、混雑時間帯を避けて帰宅したものだったが、最近はどうなのだろうか。

 4年ぶりになるので、おそらくこれまで以上の見物客が集まると思われる。

 2019年に阿波踊りの当日だと気づかず昼ころ駅に近づいてしまった。飲食に関係ない店は、阿波踊りがはじまる前の時間帯(昼くらいまで)に閉じてしまうような張り紙があった。少しでも飲食に関係ある場合は店の入り口に臨時のテーブルを置いて飲み物を販売することもあるが、無関係な店は一般客がはいってくるわけでもないので、閉じたほうが安全なのだろう。
 そのあたりを歩いていた近所の人たちが「(昨日は)JCOMで見た」、「すごそうだったね」、「昔はちょっとくらいなら歩いて踊りを見ることもできたけれど」と話していたのを、当時の日記にメモしていた。

 今年も、駅には近づかない。このところ人のいる場所がほんとうに苦手になってきたが、年齢のせいだけではないだろう。もっと直感的な問題として、なにやら「怖い」のである。

まもなく閉館: 中野サンプラザ

 今日はどこに散歩に出ようかと話をしていて、そうだ中野サンプラザがそろそろ閉館だったのではと、夕方ちょっと出かけてみた。
 中野サンプラザは大昔に地下のボウリング場で遊んだ記憶があるが、それ以外では最近の新型コロナワクチン集団接種で数回出かけたのみ。隣の区役所は大げさではなくかなりボロいが、セットで建て替えをして大きなアリーナにすると言ったのが前区長の田中氏。
 その後に区長となり現在は二期目の酒井氏は、最初はその計画の変更または規模縮小を謳っていたが、けっきょくは「ほんのちょっと縮小」になった。まぁ別に、わたしはサンプラザを壊すなと言っていたわけではなく(古いのだろうし)、その代わりにできる候補がいつもタワマンやら集客目的のイベント会場のようなものばかりというのがうんざりなのだ。今後の中野区または東京都心に、そういったものが必要なのかということが言いたい。

 これからの東京で、再開発の際に「イベントで人を集めよう」とは、何十年前の発想だろうかと、昭和ですかと思ってしまう。だいたいその「イベントがない期間の維持費」とか、考えてないだろうとマジで思う。

 住民や近隣の人々がゆったり過ごせる街作りこそが、長い目で見れば住民を定着させ、暮らしをよくするのではないだろうか。なぜそれがわからないのだろう。

高円寺北にchocoZAPができるはずなのだが

(最後部に追記あり)

 発表があった直後に把握し、楽しみにしている高円寺北のchocoZAP。もし利用することになっても場所は近いし、それほど高くないし、おもしろいのではないかと。

 ……ところが、である。

 予定地に看板などが出ていない。6月7日に開店と聞くが、機材を運ぶところを見たことがないし、それらしき場所は看板がchocozapになってもいない。もちろんチラシなども置かれていない。公式サイトに書いてある住所なのでわたしが勝手に間違えているわけでもないのだが…どういうことなのか。近所の別ビルというわけでもないだろうし(それならそれでわたしも気づく)、わけがわからない。

追記:
6月7日に無事に開店したようなのだが、情報を載せてくれた人のお写真によると、もしかすると入り口が裏側なのだろうか?
1週間くらい前に裏口側もちらちら見ていたのだが、そのときは変化を感じなかった。近日中にチェックに出かける予定。

「むし社」に出かけてきた

 以前から馴染みのあるビルに、数年前「むし社」が入居した。昆虫関係の出版や、クワガタの生体や飼育関連グッズなどを販売している店だ。以前は中野駅の近くにあったと記憶していたが、高円寺駅近く(住所は中野区)に転居してきたのだった。

 1階はスーパーのマルエツプチで、上の階にはトランクルーム、歯医者、整形外科などがはいっている。わたしはそのどれにも少しずつ縁があったし、むし社が入居したその場所の前身も知っているし、たまにしか行かないものの縁が深い建物だ。

 ホームページや通販サイトを見ても定休日が書かれておらず、どうも年末年始以外は原則として営業しているのではと思われたため、散歩がてらふらりと寄ってみた。買いたいものはすでに決まっていたので店内には少ししか滞在しなかったものの、お店の人たちがほんとうに虫が好きそうだし、昆虫が好きそうな少年がひとりで熱心に見ていたし、なかなかマニアにとってはオアシスなのではないかという気がした。

 なかなか地方に旅行できない昆虫好きの方々は、立ち寄ってみてはいかがだろう。

ドラマ高円寺庚申通り店が閉店(予定)

 配信サービスが主流になるまでは、多くの家庭でVHSのビデオやDVDをレンタルして映画やドラマを見ていた。わが家ももちろん同じである。
 レンタル店の「ドラマ」は一時期高円寺駅周辺に複数あって、店舗によって中古ゲームや本などの役割別になっていたが、庚申通り店は規模がもっとも大きく、周辺店舗がなくなってからもそれら店舗の取扱商品や在庫を吸収しつつ生き残っていた。

 とはいっても、配信サービスまっさかりの昨今、利用しなくなって何年経っていただろうか。閉店という話を昨日の朝に店頭表示で見た。Twitterにもお知らせがあったようだ。

 さっそく家族に出先から「開店前なのに人が何人か待っていて閉店がどうのと書いてあった」と連絡すると、開店時間のあとで状況を見て、教えてくれた。在庫売り尽くしセールの初日とあって、多くの人が出入りしていたそうだ。

 昨日は午後から界隈は大雨になったため立ち寄ることができなかったが、今日になって、少し覗いてみた。

 寄らなくなってからの、時代を感じた。

 数年前に多くのレンタル屋で音楽CDを取り扱わなくなったと聞いたが、まだわたしの記憶にあるドラマは手前が音楽CDで奥がDVDだった。だが閉店セールで立ち寄ってみると、フロアの前半分くらいは漫画や書籍だった。映画のDVDは記憶よりは少なくて、そしてちょっと探しづらかった。ジャンルやタイトルではなくて監督名などで分類されているともう、よほど目当ての監督でもいないかぎりは、お手上げである。店も混んでいたので、ゆっくりせずに店を出た。

 VHSのビデオ時代から、レンタル屋にはお世話になっていた。だがもうそういう時代ではない。DVDも買わなくなった。見たいときに「○○はどこで配信しているか」と調べたり、有料チャンネルでおもしろそうな作品を録画して何ヶ月も経ってから見てみたりと、映像作品に関しては贅沢三昧をしている。

 この店のある場所は、数十年前、地元密着のミニスーパーだった。
 その後に数年間だけAM/PMになった。ほかのコンビニになったこともあったと思う。場所がよいので店が何になっても立ち寄っていた。
 次は何になるのだろうか。

 その後もおそらく、わたしは高円寺界隈に住んでいる。

「高円寺マシタ」ができた影響か?

 おとといだったと思うが、高円寺の駅近くを歩いていて驚いた。上島珈琲が閉まっている…のではなくて、店内に数人しか客がいない。ほぼガラス張りなので、人がどれくらいいるかはすぐわかる。目にはいったのは2〜3人だった。

 最初は「斜め向かいのマクドナルドの一画がすべて閉店になったから、つられて客が減ったのか」などと思ったが、よく考えたらガード下の一部は「高円寺マシタ」になり、きれいな飲食店がはいった。そしてその少し前には南口トリアノンの上にドトール系列の店がはいったのだ。客席も多いらしい。

 いままでが混雑していただけに、上島珈琲の閑散とした雰囲気が、かなり目立つ。空いている店を好む人たちが利用することになるかもしれないが、価格帯がやや高めであるため、新規の客が気軽にふらっとはいることを期待するよりは、これまでの客が帰ってくることを待つのが正解かもしれない。
 高円寺マシタは、あの一画のみがきれいになっても、その奥(阿佐ヶ谷方向)が、いままで通りのカオスである。もの珍しさが一巡したとき、上島にもチャンスがあるのではないだろうか。

 あの場所がパン屋のサンジェルマンだったころは、2階が喫茶室だった。そのころはたまに利用していた。上島になってからほとんど入店していないが、がんばってほしいものだ。

「高円寺放送」は、いつまで放送していた?

 マクドナルドも高架下の改築で閉店するし、かつて「エンジー商店街」と呼ばれた、阿佐ヶ谷方向へ向かう高架下の商店街もなくなり(3/31からは、しゃれた名前で復活するらしい)、あの薄暗さって昔の高円寺っぽさを象徴していたよなぁと、しみじみ思い出す。

 ところで「高円寺放送」は、いつまで商店街に流れていたのだろう。

 2009年の当ブログに高円寺放送のことが書いてあったので、そのころまではまだ聞かれていたようである。

高円寺放送と、バーボンハウス休業・移転

 知らない方のために書くと、「東京宝石」、「麻雀倶楽部ピンホー」、そのあと時代は少し遅れて「バーボンハウス」などがくり返し何度も、音声のCMとして大音量で流れてきたものだった。東京宝石は歌だったが、ピンホーやバーボンハウスは中高年女性の大まじめなしゃべりで、クスッと笑わずにはいられなかった。

 あれは、いったいいつまで放送していたのだろう。終わりに気づかないまま、聞こえなくなっていた。
 高円寺の北でも南でも、そして西方向(仲通り商店街)でも、どこでも流れていた。

 宣伝メディアとして古いかどうかという「あり方」だけでなく、場を共有する大勢が同じものを何度でも聞くことを許容できるかどうかの問題も含めて、時代が変わったのだろう。

小杉湯(高円寺)の風呂清掃レポートを読む

 家庭の風呂でもすぐ汚れてしまうというのに、毎日数十人以上が利用するお風呂屋さんというのはどれほどの清掃の苦労があることだろうと、つねづね考えていた。そんなわたしの目の前に、昭和8年創業の高円寺「小杉湯」さんが、写真入りで清掃を紹介している記事が現れた( → 2023.03.20 健美薬湯コラボ風呂開催! 小杉湯の清掃レポート!)。

 浴槽、洗い場、カランだけではなく、洗面器や椅子を丁寧に洗い、そして(今回の記事には写真はないが)脱衣所ほか室内と、掃除の範囲は広い。そして短時間でやらなければいけない。薬剤や機材をうまく利用しつつ、それでも自動化ができない場所は手を使って掃除。早朝からみなさんでがんばっていらっしゃる。

  高円寺駅に近い小杉湯さんには、最後に出かけてから10年以上経つのだが、なかなか味わい深い路地に位置し、周辺の雰囲気もよい。町の銭湯としての親しみやすさを残したまま、隣にはコワーキングスペースいや飲食スペースなどをそなえた「小杉湯となり」を展開するなど、新しさも採りいれる…いや、積極的に発信していく。

 数十年前、初めて高円寺に住んだときは、高円寺の北にも南にも、何軒もの銭湯があった。いまはこちらの小杉湯さん、そして「なみのゆ」さんが北口にあり、南口はわたしが出かけたことのない1軒があるほか、検索に引っかからない。さみしいことであるが、維持の手間や費用、そして利用者の減少を思うと、これも残念ながら時代なのだろうか。

高円寺駅北口: 100円ショップCan★Do登場

 先日まではファミマだった場所(そのファミマは隣のパチンコ店跡地で開業)に、100円ショップCan★Doができた。ちらっと覗いたが、開店当日にしては大混雑ということもなく、中を見て回ることができた。場所がよいからか、実用的な100円ものよりも、きれいで見栄えのするコンセプト商品(やや高め)を見えやすく配置するなど、商売上手な印象。

 この場所は、ファミマの前はサンクス(現在は同系列のコンビニ)で、その前は岡本時計店だった。現在の店内を見て「昔の時計店というのは、ゆったりしていたんだな」と、実感させられる。腕時計だけでなく家具調の時計や貴金属などを幅広く扱うのが時計店だった。

 時計店は、時代が変わって減った業種のひとつだ。

 このブログで「時計屋」や「時計店」を検索したところ、ふたつほど引っかかったので、リンクで紹介しておく。

かつて、高円寺の駅前に大きな時計屋があった

30年以上使った時計が壊れた

 減ったのは、おもちゃ屋、本屋、個人経営または小規模な食品店。増えたのはケータイショップ、保険の比較案内ショップ(ただしどちらも短命に終わる)、それから自販機専門スペース。

 あと10年もしたら、また様変わりするのだろうな。

高円寺駅南口: 2022年12月30日夕方

 写真を撮ってみた。ここ10年くらい、いやもっと前からだろうか、冬にはイルミネーションがおこなわれるようになり、年によって色が変わる。今年は金色。青かった年もあったし、緑もあったように思う。

高円寺駅南口イルミネーション(2022.12.30)

 南口の昔はどんなだったっけと、実はあまり思い出せない。北口はよく使うので変化を覚えているが、南ってどんなだっただろう。30年以上も界隈に住んでいるのに情けない。変わらないのはトリアノン洋菓子店だ。それ以外の店はかなり変わったし、建物の建て替えもあった。

 この先も、おそらく高円寺に近いどこかで、暮らしていくのだろうと思う。同じような写真に感じられても、何気ないスナップショットは、撮影していきたい。いつか新旧を比べたくなるときのために。