今朝の東京新聞朝刊より。
2014.07.22 東京新聞 → 足尾鉱毒 原発に警鐘 足かけ40年 記録映画完成
約四十年前に若者有志が足尾鉱毒事件をテーマに製作を始め、資金難から編集段階でお蔵入りとなった映画が先月に完成した。事件で廃村に追い込まれた谷中(やなか)村(現栃木県栃木市)に焦点を当てた「鉱毒悲歌(こうどくひか)」。当時の惨状を語る肉声など貴重な映像を多く収めた上、原発にも「最大の公害」と警鐘を鳴らす。
足尾銅山の煙害や鉱毒については、単に近隣への被害にとどまらず、渡良瀬川流域に広範囲な影響をもたらした。田中正造が御法度だった天皇への直訴を試みたことでも知られる。廃村となった当時の谷中村から出た村人の一部は、自然の厳しい北海道で開拓移民の道を選んだ。
1983年にいったん編集が進み、形になりかけていたところ、資金難で頓挫してしまったとのこと。再編集して1時間43分にしたものを宇都宮市で2回上映したのち、DVD化の検討もなされているという。