AXNミステリで、ときどき「スティーブン・キング 8つの悪夢」を放送しているのには気づいていたが、きちんと見たことがなかった。今日は最後のエピソード「いかしたバンドのいる街で」だったようで、たまたま前半のみ見たのだが…
本筋とはまったく関係ないところで、見ていられないほどにいらいらした。幸いに家族が別の用件で遮ってくれたので、最後を見ないで済んだ。
前半のあらすじ(最後は不明)。
夫婦が車で移動しているのだが、夫が妻の反対を押し切って別ルートを進むうちに道に迷う。迷っているのに正直になれず、どんどん進む。妻も口を出すと夫が腹を立てるからとしばらく様子見しているのだが状況はひどくなるばかり。元来た道をもどろうと何度も提案する妻、突っぱねる夫。しまいにはUターンも困難な道幅になってくる。そんなとき、目の前に「あと3キロで街」という標識、そして実際に妙な街が現れる…。妻は嫌がるが、夫はどうしても立ち寄ると言う。…不気味がる妻に対し優位に立とうとしているのか、何も考えていないお気楽な設定なのかは不明…。
さて、立ち寄ってはみたものの、そこは…という、お決まりの展開。
この夫婦が、あり得なさすぎる。これでは15年持たないだろう、普通。それともわたしが見逃した場面で、今日に限って夫がこういう態度に出るヒントでもあったのだろうか。このあきらかに度を超した「夫をアホっぽく演出する」のが原作なのか脚本なのかは不明だが、これでは街に着く前から夫が操られていたという展開にしてもおかしくないくらいの過剰演技。
で、いらいらしながら見ていたが、そこで思い出したのが宮崎駿の「千と千尋の神隠し」。あれも冒頭で腹が立って腹が立って(笑)。少女である千尋が「おとーさんおかーさん、勝手に食べちゃだめなんだよ」といさめているのに、バカ親たちがその場の食べ物を口にして呪われ、親たちのアホさ加減にまったく責任など負うものではない娘が、助け出したいばかりに夏木マリ(じゃなくて湯婆婆)にこき使われるのである。あんな理不尽な話があるだろうか。
ああ、スティーブン・キングのドラマのせいで宮崎駿作品への怒りまで思い出してしまった。
とにかく、人様はこんな場面では腹がたたないのかもしれないが、わたしは猛烈に腹が立つのだ。