けして満足のいく結果ではなかったが、さらにはっきり書いてしまえば全体として自民が多すぎだという気持ちを新たにしたが、福島と沖縄で接戦の末に自民が落ちたことは、大きな勝利と言えるはずだ。その二県には、とくに大きな意味がある。そして稼働中の川内原発がある鹿児島県の知事選に現職を破って三反園訓(みたぞのさとし)氏が当選したという事実もまた、大きい。
選挙戦のあいだの各党の不毛な「けなしあい」にはほとほと嫌気がさしたが、投票当日になって全国紙の朝刊に自民党が広告を出したという事実(しかも今日が投票日であることを意識した内容)は、かなりゆゆしきものだ。公職選挙法に違反するはずだが、どういう手順を踏んで追求していったらいいのだろうか。党として堂々とやってしまえば相手が黙ると思っているのだろう。かなりの問題である。
なお、わたしは今回の選挙で、ネットの力や人々の意識の高まりを再認識したと同時に、自分の党を大きくすることよりも野党全体を考えて行動した生活の党の小沢氏に、ちょっとよい印象を持った。ほんとうなら民進の岡田氏あたりがもうちょっと「しゃきっと」してくれたら、野党ももう少しマシになったはずと思い、岡田氏には大いに不満である。いっぽう、小沢氏と生活の党の存在感は議席としては残念な結果だが、人々の今後に何か種をまいたのではないかと、そんな気がしている。