この数年、界隈で工事が多すぎて、その騒音や変わりゆく景観に、やや落ち着かない日々を過ごしてきた。一般民家の建築も相変わらずだが、この夏以降に関してはかつて商店街だった道の拡張工事が急ピッチで進められている。商店街としてはすでに移転や閉店が済んでいた店がほとんどだったものの「数日前まであった、あの店の建物が、もうない!!」という発見が連日のことになっている。
不安に感じるのは、商店街だったものを拡張工事の名目で解散させてしまったように見えることだ。工事のため閉店した店にもどってきてくださいと告げている様子もなく、おそらく退去または閉業してもらった。数メートルのセットバックをして近い位置に店が残っている事例は、ほとんどない。そして開けた場所には、遠慮なく共同住宅ができつつある。商店街の道を広げて住宅街にしてしまったような印象が、拭えないのだ。
だが、共同住宅が増えれば、またいつか商店は必要になってくる。需要と供給のバランスを考えれば、ゆくゆくは、自然発生的に店はできてくるだろう。
日本の道は、もう少し広げた方がいい。火事や急病人への対応で、緊急車両がすぐにはいれたほうがいいのだ。
気づけば同じような地域に何十年も住んでいる。これからも変化を見守りたい。