旅人が小さな村を幸せにする話

 何年か前に読んだ話。たしかネットでまわってきた。

 内容は、だいたいこんな感じだ——「旅人が島にやってきて、ホテルに前金を払ってから散歩に出かける。ホテルのオーナーはその金で借金を払う。借金を払ってもらった人間は別の人に返しに行く。それが何回もくり返されて、最後にホテルのオーナーにも金が返ってくる。そこに旅人が帰ってきて、泊まるのをやめたのでお金を返してくださいと言う。そしてお金は旅人にもどったが、みんなが借金を返せて幸せになった」

 なぜこの話を急に思い出したのかもわからないが、だいたい元ネタは何なのだろうと、日本語で検索してみた。すると同じようなことを書いている人が「元ネタはわからないが」としていたので、英語で検索してみた。
 おもしろいことに、ほぼ全員が今日わたしがこうしてブログに書いているように「ネットでまわってきたが/知り合いが教えてくれたが、こんな話があるそうだ」と書き、さらに一部の人は「何年か前から聞く話らしいが、出典はわからない——」とも付記している。

 文章表現は、だいたいこのリンク先にあるようなものだ → The story of the R100 bill

It is a slow day in some small town. The sun is hot, and the streets are deserted. Times are tough, everybody is in debt, and everybody lives on credit.

On this day, a rich tourist arrives in town. He stops at the hotel and lays a R100 bill on the desk saying he wants to inspect the rooms upstairs in order to pick one to spend the night.

As soon as the man walks upstairs, the owner grabs the bill and runs next door to pay his debt to the butcher. The butcher takes the R100 bill and runs down the street to pay his debt to the pig farmer. (以下略)

 いくつかのバリエーションを見てみると、場所が島だったり村だったり、通貨がドルだったりユーロだったりと、少し違う程度で、文章の言い回しなども似ている。やはり何か元ネタがあるのだろう。ざっと検索した中では、2009年ころの記事が確認できた。そのころにはもうこの話は生まれていたようだ。

 それにしても、おもしろい話ではあるが、「みんなの借金が同じ額でよかった」とか、「旅行者が宿に帰ってくる時間が早すぎたら修羅場だった」とか、ついそんなことを考えてしまう。

 元ネタがわかったら、追記予定。

投稿者: mikimaru

2021年現在「バウムの書」、「お菓子屋さん応援サイトmikimarche」などのサイト運営に、力を入れています。 かつててのひら怪談というシリーズに参加していたアマチュア物書き、いちおう製菓衛生師の資格を持っています。 バウムクーヘン関連や、昔からの知人には、「ちぇり」もしくは 「ちぇり/mikimaru」を名乗っています。