去年のいまごろ、ソニー銀行に口座を作った。きっかけは(笑い話のようだが)スパムメールだ。「ソニー銀行です」、「千葉銀行です」と、よくまあこれだけ銀行名を思いつくと感心するほどの嘘メールが毎日舞いこんできていた時期だった。そのとき、以前にソニー銀行のことを聞いていたのを思い出して、スパムでせっかく思い出したのだからと記念に口座を作ってみることに。
通帳なし、印鑑不要、スマホで身分証を撮影して(撮影しておいたものはだめで、その場で方向を変えろとか斜めに撮影しろなどの表示が出るとおりに撮影する)、あとはカードが届いたら最寄りの提携機関のATM(たとえばゆうちょ)などで入金するだけ。振込手数料も月に2回まで無料などの特典がある。
以前に聞いていたのは、外国に家族が留学または出張しているなどのとき、あるいは外国企業と金銭のやりとりがあるときなどに、送金または受け取り手数料が他社より低く済むという話だった。とりあえずそういう用事はないのだが、以前にPayPalのサポートメールとのやりとりで不快に感じたことがあり使わなくなってしまったので、外国と縁があるときのためPayPal以外何かあったほうがいいだろうと、作ってみることにした。
とくに使用することもなく、口座を作った直後に1万円、その後に1万円を入れて、あとは1年間放置している。デビットカードとして利用するとキャッシュバックというキャンペーンがあるのだが、財布からカードを出すくらいならスマホで使える電子マネーを優先してしまのだ。
さて、1年である。
ふと残高のきれいな20000円を見て「あれ、利息とか付かないんだ、1年経ったのに」と、「まるで当座預金みたいだな」と思ったのだが、よく考えたら以前から使っていて数十万円程度の普通預金がある口座でも利息は数円である。2万円では利息が付くはずもないのだった。ただ預けておけば年に2〜3%の利息が付く感覚が抜けない昭和の人間は、これだから頭が古い。