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2022年の秋にKindleで購入して、半分だけ読んで忘れていたものを、最近になって読み終えた。
- Amazon Kindle 日本人は「やめる練習」がたりてない / 野本響子
息子さんの教育のためマレーシアに移住した著者が、最初のころは日本との違いに驚きとまどいながらも、なじんで現地暮らしの良さを実感していく体験をつづった本である。
学校が合わなかったら、合う学校があるかどうか転校してみる。よい学校であっても、もっとよいところがあるかどうか試してみる——そういったことは、日本ではあまり馴染みのない考えだ。「石の上にも三年」的な、周囲に自分や家族を合わせて様子を見る、どこに行っても同じだからまずは馴染んでみる努力をといった発想をしがちなのが日本人である。
難しいことはともかく、息子さんの生き生きした学校生活を読んでいるだけでも微笑ましくなる。
日本には自虐的に使う「社畜」などという言葉があるが、こういう本を読んでいると、個人や家族、自分たちの暮らしを優先して暮らす人が多そうなマレーシアには、長引く苦悩で精神的に追いつめられる存在、大人も子供も自らの命を絶ってしまいかねないつらさが少ないのではと、感じられる。
わたしもネット上では各国の人たちと英語で話をすることがあるが、日本人的な考え方(やたら細かい、人がわくわくする話をしているのに先に案じてしまい「防護策を採っておけば案」を出す)を無意識に披露して、すぐ突っこまれる。そんなとき、なるほどなと、素直になる——自分は日本人的な考え方が数十年の蓄積で染みついているのだ、と。
マレーシアが楽園とまでは言わないが、苦しい状況に自らを置いてしまい逃げ出せずにいる(逃げ出す発想がない)人たちには、他の国や文化圏に目を向けることがたいせつと気づかせてくれる一冊。
参考リンク:
○ Amazon Kindle 日本人は「やめる練習」がたりてない / 野本響子
○ Kindle Unlimited – 月額制、一部の本が読み放題