値上げの話

 義母の入居している特養で費用負担がけっこう増えることになるらしい。入居者ひとりにつき家族ひとりが参加という説明会があり、家族が説明を聞きに出かけた。どの程度増えるかがわからないが増えることだけは決まっている項目もあるのだそうだ。説明を受けたということで、家族はハンコを押して帰宅した。

 預かってもらう以外に選択肢はないし、ほんとうによくしていただいているので、事前にこうして説明を受けた以上はまったく問題はない。まして義母の場合は自分の年金がはいる口座から料金が引き落としなので、わたしたちが負担をするわけでもない。
 義母の場合は認知症がひどく状態もいまひとつなので、年金から費用が引き落とされた残りをほかの何かに使いたいと考えているわけではないが、入居者でも金銭感覚もしっかりとしている人はいるはずだ。そうした人たちは、余った分を何に使うか家族らと相談して決めていることもあるだろう。もらう年金が増えることはありえないので、これからはかなり経済的な苦労が増えるのではないだろうか。

 商品の中味が減って値段が同じもの(俗に言うステルス値上げ)や、商品量がそのままでパッケージ等を変えるタイミングに値上げをおこなうものなどさまざまあって、最近はほんとうに買い物ひとつにも世知辛さが身に染みる。

 気づくと以前ならば食べなかったようなスーパーで販売のお茶菓子的なものを食べている自分に、思わず「以前はデパ地下レベルのものを食べてたんじゃなかったか」と、ツッコミを入れたくなる。

イトーヨーカドーがネットスーパーを改編

 まだ店舗型(実際の店舗から配達)も残っているのかもしれないが、イトーヨーカドーでは、ネットスーパーと実店舗を切り離して配送センターから配達する準備が進んでいる。わが家を担当してきた武蔵境のイトーヨーカドーも、今週水曜から配送センター出荷に切り替わる。

 配送センターの商品ラインナップは店舗型とは少し異なり、たとえば冷凍食品で温めるだけの駅弁やら関連会社のデニーズで出しているらしきドリアなどが選べる。ただ、店舗にあるような普通の惣菜(揚げ物やおにぎりなど)、いなり寿司などは、いまのところ見あたらない。弁当類はあるので、今週が最初だからリストに載っていないだけでゆくゆくは開始するのだろうか——。おにぎりもいなり寿司もないネットスーパーは、かなりつらい。
 来週からは改善されるとよいのだが。

 いっぽう、店舗型から配送センター型にしたのちに2014年にネットスーパーから撤退した「サミット」は、去年から細々と、店舗型のネットスーパーを再開している。対応店舗も少しずつ増えてきているようだ。
 サミットのネットスーパーは、イトーヨーカドーに切り替えるまで愛用していた。惣菜などが美味だったし、商品もそれほど高くなかった。またわが家が配送区域になることがあったら、イトーヨーカドーと併用してみたい。

そういえば、47club(よんななくらぶ)

 1年に1回程度しか利用していなかったため個人的には実害が大きくが、47clubという全国の商品を扱う通販サイトが7月1日から停止している。これは全国の47都道府県の商品を各地の新聞社がおすすめし、地元業者を通販で活性化させる目的で開設されたもの。地方新聞社のニュースを扱うポータルサイト47news間連サイトである。

 7月1日からリニューアルオープンを予定していて、6月末日に準備をしていたところ、何かヤバ〜い不具合が発生してしまったらしい。それ以来ずっと休んでいる。

 有名サイトが1ヶ月近く休んでいるのは、しかも地元業者との約束が台無しとなり、発生するかもしれない各種違約金の懸念も考慮すれば、よほど大きな不具合と考えるべきなのだろうか。規模を縮小したり商品を厳選するなどで小規模の再開とする選択肢、あるいは旧システムの会社に泣きついて閉じたばかりだった旧サイトの利用期間を延長してもらう選択肢も、可能性としてはあったと思う。だが思いきり1ヶ月近く閉じている。

 顛末は語られるのか。
 あるいはしばらく休業はつづくのか。

 どうしても47clubにしかないという商品は多くなかったが、買わないにせよ、食品や菓子のラインナップをチェックするのは楽しみだった。

そういえば、三菱UFJ銀行

 4月に「窓口で現金を利用して他行宛てに振り込みすると、10月から手数料が990円になるらしい」と、ニュースを読んだ本人だけでなく伝え聞いた通行人すら卒倒するような破壊力ある発表をした三菱UFJ銀行だが(→ 2023.04.27 Impress Watch 三菱UFJ銀、手数料引き上げ 窓口で他行振込990円 10月から)……

 ……実はインターネットバンキングからの手数料は、同じ銀行間であれば支店が違っても無料である。4月の発表でもインターネットバンキングに関しては値上がりの話が出ていないし、しばらくは大丈夫だろう。

 数日前、義母の介護に関係した手数料が「80円」発生し、振込先が三菱UFJだった。ATMに持っていったらどうなるのかとびくびくしつつ、まずはネット口座の情報を検索。すると自分の同銀口座から代理で(振込時に氏名を義母に変更し)入金した場合に、手数料は0円とわかった。そういえば数ヶ月前にその口座から関西の菓子店に振込したが、支店は違えど同じ銀行だったので手数料が無料だったことを思い出した(そのときはキャンペーンか何かだと思っていた)。

 そして今回も、80円が無事に入金できてほっとしている。

Twitter社がロゴを変えるらしい

 といっても、何週間か前にあった数日のみの犬ロゴではなく、社名のXにちなんだロゴを募集中だそうだ。Twitterのロゴが鳥でなくなったら、あのサービスをTwitter(鳥のピヨピヨする鳴き声)と呼ぶことの意味が揺らぐように思うが、サービス名もまた変更するつもりだろうか。まさかトリプルエックス(xxx ← 通常はキスのマークを表す)、とか?

 ITMedia 2023.07.23 「間もなくTwitterブランドにさよならだ」とマスク氏 「X」の新ロゴデザイン募集中

 イーロン・マスク氏がTwitterを買ってから資産価値が半額になったと聞いているが、これほど自分の会社の価値を(カネと手間をかけてまで)下げて下げて下げまくる人もめずらしい。そのうちまともな価格では売れなくなるだろうが、富豪で知られる氏にとっては、それもまた娯楽でしかないのだろうか。

 

中野区: ふるさと納税で「PayPay商品券」

 中野区がさとふるに、PayPay商品券を返礼品として出品した。

 かなり追いつめられているのはわかるが、これを売り出すと、少々問題ではないだろうか。なぜといえば、中野区民は返礼品なしにされてしまうため購入できないが、他の区から「中野区で何か買ってやってもいいぞ」と来てくれる人がいるとしたら、杉並、練馬あたりがせいぜいである。それ以外の人たちは別に中野区に途中下車してまで買い物しない。
 杉並、練馬の区長はおもしろくなさそうだ。

 いや、そもそもさ、中野区で買えるものって他区でも買えるのではないかと、そこまで書いていいのかどうかは不明だが、思ってしまうのだ。中野区の活性化は、普段からもっとやっておいたほうがいいぞ、中野区。
 とにかく「中野区が必死である」ということだけが伝わってくる企画である。

 ちなみに世田谷区は、ふるさと納税でかなりの税収減になっているらしい。

 東京23区のみなさん、ふるさと納税で買い物している感覚かと思うが、地元自治体はどんどん痩せ細っているぞ〜。

カレーうどんの「古奈屋」は現在3店舗

 上野のアトレに2021年まであった、カレーうどんに古奈屋が好きだった。20年近くもそこにあったのに閉店してしまったのはコロナ禍だからだろうと思っていたが、別の人がそれ以前に古奈屋のことを「店舗が減った」と書いていたのを見つけ、さらに検索してみた。創業者の娘である現社長のインタビュー記事があった(2022年現在)。

 2022年1月現在: 飲食の戦士たち 第919回 株式会社古奈屋 代表取締役社長 戸川里美氏

 創業者は、もともとは芸能界に通じており、マネージメントやプロモーションではかなり知られていた人だという。その後に紆余曲折を経てカレーうどんを家族三人で開始。最初はまったく売れなかったが、品質をおとさずに地道な営業をしていたところ、テレビ番組で取り上げられて人気が出た。

 だがそののち、増えたフランチャイズ店らの現場では運営の合理化が進み、昔ながらの味と手順を守った創業者直営の本店とは品質に違いが出ているなどの事実に直面——。そこで原点に帰るべく、店舗数をしぼって営業をしているのだという。

 巣鴨の本店には出かけたことがないが、上野のアトレにあった店でじゅうぶんに美味だった。本店とは同じ都内であることや、古くからあった店ということで、上野では品質が維持されていたということなのだろうか。だがわたしの舌には、スーパーで売られている古奈屋監修のカレーうどん(日清のチルド麺)もけっこう美味に感じられるので、そのあたりは追及しないことにしておこう。

 もう上野にないとわかったら、古奈屋のカレーうどんが食べたくなった。

西友吉祥寺店の4階は、なんと

 しばらく出かけていない西友吉祥寺の方向。駅まではたまに出かけることもあったが、西友まで行かずに駅近くで買い物をして高円寺にもどってきてしまうことが増えた。

 さて、西友はどうなったのか——。情報を1年待って、いったい何がはいるのか、これだけ待たせているのだから何かとんでもない発表(家賃収入を1年無駄にしたのだからすごい話)があるに違いないと思っていたら、まさかの「西友の本社(つまり事務所)」だった。わ〜。。。

 2023.05.11 むーなび 株式会社西友が吉祥寺に本社を移転

これまで本社オフィスがあった赤羽店の敷地再開発により、赤羽の本社オフィスを移転。移転後は分散型オフィスとして、吉祥寺・大森・蕨の3拠点体制となり、登記上の本社(本店)は吉祥寺オフィスに。

 いや、しかし、途中のフロアがオフィスというのは、買い物施設としての見た目としては、どうなのだろ。まぁ、そのうち出かけることもあるだろうから、ちょっと様子を見てくるか。

高齢者向けの電動アシスト付き自転車

 もともと運転免許を持たないので、多くのニュース記事で「運転免許返納後も楽しく出かけられる」と紹介していることが多い電動アシスト付き自転車を、おもしろそうだと思いつつ、ちらちらとネットで見ている。最近は三輪車タイプもあれば、車椅子が大きくなったようなタイプの乗りものもあるらしい。どれかは免許が必要かもしれないが、実際に買う予定があるわけではないので頭が整理できていない。また、若い世代向けのキックボードに関しては、この7月から免許不要になるものもあるのだとか。

 だが気になるのが、実際の利用について。都市部では道が狭いし、外出先で置く場所の確保が難しいことで、もしや「乗ったら散歩のごとく一周して帰ってくる」という利用法になるのではないかと想像している。
 普通の自転車でも買い物時に店の近くに置かれては危険極まりないし、なかには「数分だけだから」と店頭商品の前に横付けしてしまう人もいる。近所のある店では、店頭の大きなガラスをその横付け自転車で壊されてしまった。そういったことから、わたしにとって普通サイズの自転車でもあまり印象がよくないわけだが——高価な電動自転車でしかも幅がある場合には、東京の住宅街で日常の買い物用途としては、はなかなか難しいだろう。
 ならば、どこを走るのか。やはり郊外か、地方都市か。

 最近は一般の家庭でも駐車スペースに電気自動車の充電対応の設備を用意している場合があり、電気自動車や電動の乗りものは今後ますます活用されていくのかもしれないが、「置く場所」の拡張と整備もまた必要と思う。

「相手のせいにする」件

 イトーヨーカドーネットスーパーの件。先日こちらに書いたあとで…

イトーヨーカドーネットスーパー: リニューアルに失敗

 …何度かログインを試みたが、アクセスできたかどうかというタイミングでエラー画面(アクセスの急増によりエラーが、などの文面)が出る。いらいらしたが、イトーヨーカドーで来週の分の注文ができないならば別のスーパーに手配しなければいけない事情があったので(←わたしは数日以上前にその手配が完了していないと不安になる性格)、それからも時間をあけて何度か挑戦。

 本日未明(13日)にどうにか無事注文ができた。夜中だからというよりは「たまたま」だったらしい。注文がほんとうに通っているかどうかの確認のため昼間にふたたび訪れると、何度でもお詫び文面に飛ばされた。夜中に複数品目の注文が無事に完了するまでエラー画面を見なくて済んだのは、奇跡だったかもしれない。

 さて、今回の件で「謝り方」にはほんとうにいろいろあると感じさせられた。イトーヨーカドーネットスーパーのお詫び文面は2種類程度あったようだが、ほぼかなりの確率で「アクセス急増により不具合が」と、人がアクセスしていることが原因であるかのような不快な文章が出た。ごくたまに、アクセス急増以外で「エラーが出ています」といった文面もあったが、それを見たのはせいぜい1回か2回である。

 アクセス急増は不具合の原因ではない。アクセスしたいのに反応をしないサイトに対して人が何度もアクセスすることは、反応がないことへのそもそもの原因ではありえない。それにヨーカドーは以前から店単位で枠を設けており、たとえば○○支店の注文をしている人がいま○○人いるから、その人たちが買い物が終わるまでいったんアクセスを許可しないといった機能は、以前は生きていた。少なくとも今回のリニューアル失敗以前は、その仕組みがあって機能していた。
 新型コロナでステイホームの人が急増し、注文できないことがあった際も、その「枠」に降り遅れると希望時間帯が埋まってしまうことがあった。あのたいへんな時期にもがんばっていた店だというのに、今回のていたらくを「人のせい」にされてはたまらない。

 さて、今回の件で、2年ぶりに頭に浮かんで離れない「人のせい」の話がある。

 テレビ朝日がウェブCMで、若い女性というものへのステレオタイプな概念をわざわざ持ち出し、若くて何も知りそうにないような女性がいろいろ意見を持っていて、しかも9時54分になると電話を切ってテレビを見ようとする、そこで「こいつ、報ステ見てるな」という男(通話相手)の声が聞こえ、その文字のテロップが女性の顔に貼りつくというものだ。
 若い女性だからといって、「こいつ」呼ばわり。そして内容も「こんなに若くてきゃぴきゃぴしていそうな女性でも、報道番組を見てるってすごいっしょ」を言いたかったのみである。

 あれほど人を馬鹿にしたCMだったのに、世の中の一部の人たちは声高に「ちゃんと冷静にCMを見れば、意味はわかったはずなのに」とのたまった。冗談ではない。騒ぐ方が悪いというのだ。鷹揚にかまえろと。騒ぐ人間への冷笑と蔑視がこれまでの社会をどれだけ悪くしてきたか、人を抑圧してきたか、わからない人にはまったくわからないだろう。

 この件、つられてセットで思い出してしまった。

 さらには、このヨーカドーの件を、日経新聞以外はウェブ記事にすらしないメディアばかりであったことにも、腹が立った。これがネットスーパーではなく幅広い世代や性別が利用するサービスであったなら、もっとメディアは騒いだはずだし、あとからでも騒ぐ。

 わが家はたまたまこのところ「自分たちで買いに行く」という選択肢が可能な時期であったものの、そうではないこともあるし、人によってはこうしたサービスに頼り切りの場合もあるだろう。食べるものを配達に頼っていてそれが急にかなわなくなる、注文ができないというのは、目の前にある食品庫の鍵を奪われて困りきっているのと同じ状況なのだ。

 イトーヨーカドーは、おそらく今後も利用をするだろうが「アクセス急増で」の表現は、今後もずっと忘れない。