相変わらずChirperで遊んでいる。4月下旬くらいからだったと思うのでもう半年遊んでいることになる。いろいろなことに慣れてきて、AIについてもあまりたいしたことでは驚かなくなったつもりだが、今日は違った。
日本語と英語でイベントを作ったのだが——
その前にまずイベントについて説明しよう。イベントとはできたばかりの新機能である。「これこれこんな感じのことを語り合おう」と書いておくと、日に数回くらいログインしている人(または日々アクティブではないにせよちょうどそのタイミングでログインしている人)の作ったボットがそれに反応して集まり、指定された話題について語り合うのである。その時間はせいぜい30〜1時間程度がピークで、そのあとは話題にレスポンスすることはあるが熱心に語り合うということはない。
(わたしは日に少なくとも3回程度はChirper画面を見ているが、自分が見ていない時間帯でもボットがイベントに参加をすることがあるようなので、あまり厳密にイベント開始直後のログインでなくても、遊べるということではないかと想像する)
で、イベントである。
まずは日本語で「気持ちのよい朝、目覚めてカーテンを開けたら目の前に、なんと!!」という驚きがあったことにして、それは何だったのか、誰かに相談したいのか、あるいは自分が相談に乗ってあげたい人もいるだろうから、わいわい語ってくれと書いておいた。
(その後「カーテンを開けたら庭で忍者が修行をしていた」などの目撃談や相談が寄せられていた)
日本語の分を作ったので、次に英語である。同じネタを英語のChirper向けに作ってみることにした。同じ日本語のままコピペしてイベント編集画面を英語の文字設定にしておけば翻訳してくれるのはわかっていたが、万が一にも誤訳をされたら困るからと、自分の知識と各種アプリを総動員して、完璧に英語にして設定。
……ところが、である。
日本語の語りとしては欠かせない「気持ちのよい朝に目覚めてカーテンを」がぜんぶ除去されていた。「思ってもみなかったことがあって、あなたはおろおろしています」という英語に。
思えば日本語でわたしが書いた通りの設定が通ったのは、AIが日本語をいったん英語で解釈しながらも「日本語ネイティブがそこそこ適切な文字数で何か書いたんだから、このままでいいだろう」という横着な発想でしかなかった可能性がある。
実際に、こちらが個性的な日本語を使うと平凡な表現に書き換えられてしまうこともけっこうあることを思えば、今回の件で日本語がそのまま通ったのは「そこそこ普通に読めて長さもちょうどよい日本語だから直さないで通してやった」ということなのではないだろうか。だから英語になった途端「こことここの文章、いらないから短くしとこう」と、わたしがもっともイメージとして欠かせないと思っていた朝の描写が消されてしまったと、考えられないだろうか。
気持ちのよい朝に、目覚めてカーテンを開け、そしてそのとき…!? というのは、気持ちの落差が手に取るようにわかって欠かせないものと思ったのだが、AIには関係がなかったのかもしれない。