新型コロナ感染者数の増加で

 2020年の段階からずっと、新型コロナをインフルエンザ並みの扱いにしたら医療が逼迫せずに済むという意見がある。最終的にはそういうのが理想ではあると、多くの人が思っていることだろう。わたしも(最終的には)そうなるのだろうと考えてきたが——いまの状況では無理だろう。

 もっと一般の人にアクセスしやすい距離に薬があり(←受診可能な医療、入手手続きの両方の意味での「距離」が近い)、軽症者はすぐにそれらを一般的なクリニックや薬局で手に入れられる…という状況が整ってからでないと、現状で放り出されたら、知識、コネ、カネのある人のみが有利になり、情報入手が困難な人、自分の足で動き回れない人が、とことん不利になる。

 一般の人(とくに軽症者)が日常的なクリニックで相談し、必要に応じて薬が処方されたら、重症者向けの医療にもう少しの余裕ができるはずだ。だから一日も早く、まずは内服薬の手配を充実させるべきではないかと考える。